熱電対なら安価で制度の高い温度測定が可能

熱電対

温度測定ができる測定器はいくつかありますが、熱電対はそのうちのひとつです。あまり知られていませんが、実は多くの現場で使用されています。高価なものでもなく、比較的入手しやすいものと言えるでしょう。

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熱電対の原理

温度表示をさせる機器もあわせて「熱電対」と呼んだりしますが、2種類の金属線が熱電対としては主役になります。異なる金属を接合させたとき、その金属間の温度の違いから起電力が発生します。これを熱起電力といいます。温度の高い金属は温度の低い側と比べてエネルギーが高い状態にあります。このことで電子密度に差が生じ、高温側がプラス、低温側がマイナスとして熱起電力が発生するのです。

熱起電力の大きさと極性は、2種類の導体の材質および接合点の温度差によって決まります。そのため使用する金属の材質によって熱電対にもいくつかの種類があり、それぞれに性能が異なります。

一般的に熱電対で共通する特徴には、以下が挙げられます。

  1. -200~1700℃と広い範囲に対応している
  2. 応答が早い
  3. 安価
  4. 測定に必要なスペースが小さい

熱電対の種類と性能

熱電対は2種類の金属線を合わせるため、その組み合わせによって性能は変化してきます。

  • K熱電対:これは安価なタイプで、工業用として最も普及しています。特別な使用環境などでなければ基本的にK熱電対を使うことになるでしょう。
  • B熱電対:ロジウムの含有量が多く、融点および機械的な強度で優れています。よって、長寿命で使用していくことが可能なタイプです。
  • R/S熱電対:耐久性に優れており、高温領域でも使用されるタイプです。
  • N熱電対:1000℃以上の高温が測定可能であるにもかかわらず比較的安価に購入することができるタイプです。
  • E熱電対:分解能に優れており精度の高い測定がしたい場合に有効なタイプです。
  • J熱電対:E熱電対よりやや精度の落ちるものの、安価で購入できるタイプです。
  • T熱電対:-200~300℃など、比較的低温領域での測定に向いているタイプです。

また、上記とは異なる視点で分類したとき、「シース型熱電対」というものもあります。これは熱電対の材質ではなく、その金属線を外気に触れないよう被覆加工をしたタイプをいいます。金属線と被覆との間には粉末状の無機絶縁物が充填されています。柔軟性や耐久性などが良く広く使用されています。

熱電対の使用例

熱電対がどのような場面で使用されているのか紹介していきましょう。日常的に温度を計るものとして体温計や室温計くらいしか目にすることはないかと思います。しかし工業の分野ではこの熱電対が必需になっています。

例えばコンクリートはセメントの水和反応で発熱するため、その温度上昇を正確に測定する必要があります。そこでコンクリートの中に熱電対を埋め込み温度の管理をしています。

他にもガスタービンエンジンの温度管理、オーブンなどの温度制御、乾燥機の温度管理などに使われています。測定範囲の広さ、耐久性の高さから高温を扱うボイラーや燃焼炉などの温度管理にも使われます。

また、電子回路においても発熱する箇所の検査などに使われることがあります。昇温によって素子が破壊され事故に繋がる可能性があるため、連続運転による昇温の収束点などを調べたりもします。

熱電対の選び方

「アズワン」や「八光電機」、「日置電機」、「オムロン」、「チノー」などが熱電対を販売している主要のメーカーになります。

例えば八光電機の「熱電対Kタイプ」なら5,000円ほどで購入が可能です。同じKタイプでも常用限度による違いなどに差があり、値段も若干の増減があります。
常用限度とは連続使用できる温度の限度のことをいいます。

またこの価格は熱電対の金属線のみのものとなります。温度を知るにはこれと別にデータロガーなどが必要になります。アズワンの「K熱電対データロガー」なら2万円ほどで購入可能です。体温計のようにデジタル表示されます。コンパクトで簡単に測定ができ、パソコンに接続すれば保存したデータをグラフで確認でき、時間変化の様子も確認できます。一方、日置電機の「メモリハイロガー」のように、パソコンに接続しなくてもそのままグラフ表示ができるものもあります。この場合、チャンネル数もコンパクトなタイプと比べて多く、同時に多数のポイントを測定できます。さらにリアルタイムで管理ができるというメリットもあります。しかし価格は10万円を超すものも多くなってきます。

まとめ

熱電対では、金属同士の温度の違いから生じる熱起電力を応用して測定をしています。金属線があれば良いため、大掛かりな装置を用意する必要がなく、小さなスペースしかなくても温度を計ることができます。熱電対そのものの価格も安く、入手が用意でもあります。ただし熱起電力を受け取り、それを温度として表示するための機器は別途必要になります。このようなデータロガーは温度表示のみをする簡易型から、複雑な設定やリアルタイムのグラフ化ができるものまで様々あります。いくつかのポイントを同時測定し、比較していく必要がある場合などにはチャンネル数の多さにも着目して選ぶと良いでしょう。

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ライター紹介
ライタープロフィール
YuKi

元メーカー勤務の開発員、現フリーランス。Web系エンジニアや気象予報士、ライターなどとして幅広く活動。

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