夢の超特急は300Km/h! 新幹線の速度を実測する方法とは?

新幹線の時速はおよそ300Km/hです。

では、新幹線が本当に時速300Kmで走行していることを証明するにはどのような計器をもちいればよいのでしょうか?

今回は、だれもが一度は見たことのあるいろいろな物の速度を計測する装置「速度測定器」についてご紹介します。

速度測定器(スピードガン)の仕組みは

さて、単純に速度を測るといっても実はその用途は多岐に渡ります。例えば野球選手の投げるボールやテニスプレーヤーのサーブの速度など、場所を移動している者の速度を測る場合や、モーターなどの回転している製品の速度を測る場合では、使用する計測機器も違ってきます。

今回はもっとも身近な速度測定器である「スピードガン」と呼ばれる速度測定器に焦点を当ててご紹介します。

スピードガンの基本構造

現在販売されている多くのスピードガンの音波や電磁波を利用した構造の物です。その基本的な構造は「音波発信機」と「音波受信機」で構成されており、計測した結果を表示する液晶画面がセットになっています。

 

上のモデルのように、速度を計測する際に構える姿が、あたかも拳銃を構えているように見えることから「ガン」と表現されます。

そうやって速度を測っているの?

速度計測の原理は「ドップラー効果」と呼ばれる原理を基にしています。

ドップラー効果とは物理の授業でもたびたび紹介される、音や音波と対象物との位置関係との相対性を示した理論です。

例えば、街中で大きなクラクションを鳴らしながら1台の車が近づいてきたとします。車が近づくにつれて聞こえるクラクションの音はだんだん高く聞こえます。そして自分を追い越していった後は、今度は反対に徐々に低音になって聞こえます。

この作用をドップラー効果と呼びます。

この効果を応用して発信機から照射された音波や電磁波が、対象の物体にあたって跳ね返ってきた時の波長を照射した波長と比較することで、対象の物体との距離を導き出すことができます。

そうして複数回、対象の物体との距離を測定することで、対象の物体が一定時間内でどれだけ移動したかを求めることができます。

ここまでくれば後は簡単です。小学校の時に習った速度の公式に当てはめるだけです。

「時速=距離÷時間」

学生時代に嫌というほど習った公式ですね。

では実際に新幹線の速度を測ることはできるのでしょうか?

理屈的には、移動している物体に電磁波を照射して計測を行うわけですから、簡単に計測できるように感じてしまいますが、実際はどうなのでしょうか?

そこには計測に必要な対象物との距離が大きく関係しています。

早く移動するものほど、計測に必要な距離が長くなる!?

先の説明通り、スピードガンの多くは電磁波などを対象物に照射し、その跳ね返ってきたものを受信して速度を求めています。

また、多くのスピードガンは1/100秒に1回程度、電磁波を照射できる機能を備えています。

上記の2つの実情を踏まえると、時速10Km程度で移動している物体であれば10mの距離を移動する間に相当な回数、測定用の電磁波の送受信が可能です。

しかし、時速が300kmの対象となるとどうでしょう?

時速300kmで移動している物体が、10mの距離を移動するのに必要な時間はわずか0.1秒ほどです。スピードガンは電磁波の送受信を多数回行うことで、その測定結果を正確なものとしています。

つまり、時速300kmの物体の速度を計測する場合にはそれ相応の移動距離=測定できる距離が必要となります。

一般的には野球のピッチャーの球速測定で必要な距離が10m以上、車などの場合には100m以上は必要と言われています。

スピードガンの進化

近年ではこれまでの電磁波を用いたスピードガン変わり、画像の解析技術を応用した速度測定器も登場しています。

画像解析タイプのスピードガンの最大の特徴は、これまで対象の物体1つにつき1台もしくは複数台必要であたスピードガンが、対象物が複数の場合でも1台で賄える点です。

また、従来のスピードガンは対象物をその場で計測するため、検証作業ができないという欠点がありました。従来型のスピードガンが多数回の電磁波の照射と受信を繰り返し行い速度を求めていたのもそのためです。

しかし、画像解析タイプの速度測定器は画像だけを保存しておけば、いつでも検証を行うことが可能です。

ちなみに、画像解析タイプの速度測定器は厳密には速度測定器ではなく、画像解析による速度の把握と呼ばれる手法の為、警察の速度取り締まりなどでは証拠能力に乏しい(信頼性が低い)として、採用されていません。

用途別のスピードガンをご紹介!

それでは最後に、用途別に筆者のお勧めするスピードガンをいくつかご紹介します。

一般的なスポーツ用として発売されているモデルです。野球をはじめサッカー、テニスなど様々な場面で活躍してくれる1台です。

乾電池式でバッテリー充電の必要がないので、どこへでも気軽に持ち運べる手軽さです。

続いて・・・

先ほどのタイプとは違い、こちらは同じスポーツ用でもゴルフや野球のスイングスピードを計測するのに特化したモデルです。

移動している物体の速度を追撃的に計測するのではなく、移動している物体のある一点での通過速度を計測できるのが特徴です。サイズも手のひらサイズでどこへでも設置できるため、スポーツの邪魔になることなく各種スピードを計測することが可能です。

スピードガンは身近な計測機器

いかがでしたか?新幹線の速度を図るためには様々な条件が必要であるとご理解いただけましたでしょうか?スピードガンと言えば身近な計測機器代表です。お店で見かけた際にはぜひ一度手に取って見てください。

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ライタープロフィール
シバ

広島県出身の41歳。現在は製造業で管理職の傍ら執筆活動を行っている。実は調理師出身という経歴の持ち主。得意分野は工業系の専門分野からアウトドアクッキングまで幅広く対応可能。

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