測定器を振り回して湿度を計る!振り回し式乾湿計について

振り回し式乾湿計

乾湿計は湿度を測定する機器です。単純な構造で簡易測定ができるものから、高精度測定を行うための高価なものまで様々です。そして乾湿計はその測定の方法の違いなどから種類がいくつかあり、例えばアスマン式通風乾湿計やアウグスト乾湿計、振り回し式乾湿計は、ほかには熱電対で温度差を測定するタイプなどがあります。ここでは「振り回し式乾湿計」についてその特徴や測定方法を説明し、実際にどのような製品が販売されているのか紹介していきます。

振り回し式乾湿計での測定

振り回し式乾湿計はその名の通り、測定時に振り回すというのが一番の特徴です。

簡易型の乾湿計では温度計を2つ備え、ひとつの温度計には何ら手を加えず「乾球」とします。そしてもう一方の温度計には湿らせたガーゼを巻き付けて「湿球」とし、この湿球と乾球の温度差から湿度を求めています。水分が蒸発する際の気化熱を利用しているため湿球の温度のほうが低くなり、乾燥しているほどこの温度差は大きくなります。ただし正確に測定を行うためにはある程度の通風が必要になるのです。風が湿球に当たることで湿度に見合った蒸発が起こり湿球温度として結果が現れます。

振り回すことで通風させている

アスマン式通風乾湿計では通風を維持するため測定器の内部に送風機を備えています。そのため電源があれば測定時に送風機を起動させてどんな場所でも一定の通風が得られます。ゼンマイ式のものもあり、どちらの場合でも測定結果のムラが生じにくくなっています。

振り回し式乾湿計でもアスマン式通風乾湿計のように湿球に風を送れるような構造となっていますが、通風させるための手法が異なります。アスマン式通風乾湿計では電源式、もしくはゼンマイ式の方法で測定器内部の送風機を動かしていましたが、振り回し式乾湿計では測定器自体を測定者が、測定時に振り回さなければなりません。

自動で通風されるタイプと比べるとやや面倒さがありますが、測定器のサイズも価格も比較的抑えられるというメリットがあります。そのためアスマン式通風乾湿計ほど高機能であるとは言えませんが、通風させるシステムが備わっていない簡易型の乾湿計よりも精度が高いもののサイズ感もこちらに近くなっています。電源の必要もなくアスマン式通風乾湿計同様場所を選ばない測定ができるようになるでしょう。

見た目や形状は様々

測定器には、測定器本体に付けられているハンドルや長いひも、くさり部分を持って回転させます。一般的に数分間は回転させる必要があり、これまで気象測定などによく用いられてきました。くさりが付いたタイプのものは「スリング式」と呼ばれることもありますが、いずれも振り回して使用します。

例えば安藤計器製工所の振り回し式乾湿計はスリング式です。

安藤計器製工所「振り回し式乾湿計」

振り回し式乾湿計にも色んな製品がありますので、選ぶ際には使用をよく確認し、価格等とのバランスも考慮します。チェックすべき代表的な項目は価格・温度範囲・目盛・寸法です。上の製品の場合だと、価格は税抜きで5000円、温度範囲は0~50℃、1℃ずつの目盛、そしてサイズは本体部分が180㎜でくさりの部分が350㎜となっています。

簡易型の乾湿計だと1000円ほどでも購入可能で、アスマン式通風乾湿計だと数万円から10万円以上するものもあります。このスリング式乾湿計は振り回すことができるものの複雑な構造や高度な機能を備えているわけではありませんので比較的安価で購入することができます。

 

くさりやひもではないタイプだと、下図のような例が挙げられます。

振り回し式乾湿計製品例1

振り回し式乾湿計製品例2

海外製の場合には取り寄せに時間がかかる可能性があること、取扱説明書が英語であることには注意しましょう。

測定時の注意

測定時には、マニュアルをよく読みどれほどのスピードで回転させるのか、回転させる時間はどれくらいか、ということを把握しておきましょう。

また湿球の水分が多すぎると振り回したときに水が飛び散る可能性があります。
水分量や周囲の状態をよく確認してから振り回すようにしなければなりません。

さらに、乾湿計全般に共通することですが、測定後の読み取りは素早く行わなければなりません。
顔を近づける時間が長いと顔の熱の影響を受けることがあり、湿球が乾いてしまうということもあります。

直射日光を防ぐ構造になっていない製品の場合にはできるだけこれを避けて測定を行います。

振り回し式乾湿計シンプ乾湿計

振り回し式乾湿計は通風させるタイプの乾湿計の中ではシンプルなものです。送風機などは用いず、ひもやハンドルを持って振り回すことで通風させることができます。比較的安価で精度高く測定ができますが、正しい測定方法で扱うようにしましょう。

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YuKi

元メーカー勤務の開発員、現フリーランス。Web系エンジニアや気象予報士、ライターなどとして幅広く活動。

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