精密騒音計が普通騒音計と違う点や具体的な使用例について解説

精密騒音計

騒音計はその性能の違いから2種類に分類されていますが、これらには具体的にどのような差異があるのでしょうか。その点について解説し、どういう場面で必要になるのかについても言及していきます。

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精密騒音計とは

騒音計は音の大きさを感知し、それを数値化させることのできる測定器です。
マイクロホンで瞬時音圧をキャッチし、空気密度の変化を電気信号に変換、これに周波数重み付けと呼ばれる調整を施します。
デジタル式の物が増えているため、騒音計の画面上には直接数値で音の大きさが表示、[dB]単位で表されることになります。

そして騒音計には2種類あります。これは各メーカーによる製品の違いなどとは異なり、日本工業規格(JIS)によるものです。「精密騒音計(クラス1)」と「普通騒音計(クラス2)」に分けられます。名称から読み取れるように、精密騒音計のほうが高性能で、より厳密な測定をすることができます。
しかし一般的に良く使われているのは普通騒音計のほうです。このことは、日常生活や一般的な業務において音の大きさを計るときに精密騒音計ほどの精密さが求められていないことに起因します。また、精密騒音計ほどの機能を使う必要がなく、普通騒音計の方が使い勝手、費用面においては優れていることが多いのも関係しています。普通騒音計といっても価格帯によっては非常に精度が高く、使用場面にもよりますが測定誤差の大きさで悩むこともそれほどありません。

しかし精密騒音計が絶対に必要だというケースもあります。普通騒音計は環境騒音の測定が主な目的ですが、精密騒音計では様々な分野における音の研究や機械装置における騒音評価などがその目的とされています。単に、ある物から発せられる音の大きさを知るだけでなく、どのような音がどのように発生しているのかなど、厳密に調査する場合には精密騒音計が必要になってきます。

普通騒音計と異なる特性

精密騒音計は普通騒音計と比べ、具体的な性能としては、受容限度値や動作温度範囲、周波数特性などが異なります。
例えば設計基準において、ある周波数の測定時誤差が認められる範囲が普通騒音計よりも狭いといったことや、周囲の環境に応じて生じる誤差をどこまで認めるのかといったことが関係してきます。特に注目したいのは周波数特性についてです。

一般に騒音レベルと呼ばれる値は、「特性A」に従ったものになります。この特性Aは人間の聴覚に関連があります。
人間の聴覚は、周波数によって聞こえ方が変わってきます。非常に高音、もしくは低音のものは例え音量が大きなものであったとしても聞こえなくなってしまいます。初めは爆音で聞こえていたとしても人間にとっては音がだんだん小さくなって消えていったかのように感じてしまいます。実際には周波数が高くなっただけで、大音量の音が発せられ続けているにも関わらず人間はこれを感知することができなくなるのです。例えばコウモリの発する超音波などはこの類です。
周波数にして20kHz以上、もしくは20Hz以下になると感知できません。これを可聴領域と呼びます。さらにこの可聴領域であったとしても聞こえ方には違いがあります。聴覚は1kHz以下で徐々に感度が下がってくるなど、実際には明確な区切りが決まっているわけではありません。
こうした周波数と聴覚の関係性が特性Aとして表現され、普通騒音計ではこの特性Aに基づいて設計されているのです。
「特性B」についてもこのような補正がなされています。そしてこうした補正をほとんどしないのが「特性C」になります。角周波数で音圧レベルに重み付けをしないため、本来の音が持つ物理量に近いものになります。周波数ごとに補正をせず、完全にフラットな状態のものは「特性Z」となります。

精密騒音計では、特性Zについてはオプションとして扱うことができますが、特性Cは必ず備えていなければなりません。

精密騒音計の製品例

精密騒音計は、例えば飛行機による騒音評価などにも使われています。専用に、航空機騒音計というものがありますが、これは精密騒音計の1種です。よく使われる騒音計はハンディタイプのものですが、航空機騒音の測定では大きな固定式のものも使われます。

リオンの精密騒音計「NA-39A」などがこのような航空機騒音測定に適したものです。価格についてはメーカーに問い合わせる必要があります。

リオン「NA-39A」

リオンは精密騒音計のバリエーションが豊富で、このほか道路交通音、工場騒音、建設工事騒音を測定できるものなど、機能や使用場面に応じた製品が用意されています。

 

精密騒音計については他のメーカーでも製造されており、小野測器の精密騒音計「LA-4441」だとコンパクトなタイプになっています。価格は25万円ほどです。

小野測器「LA-4441」

周波数重み付けの特性

精密騒音計は普通騒音計よりも精密で誤差の少ない測定ができるということ以外に、周波数重み付けの特性などにも違いがあります。使用される場面も、ただ音の大きさを知りたい場合ではなく、研究や音の評価について詳しくする必要がある場面で用いられています。音の種類を判別したり、音源の位置を特定するなど、特別な調査を行いたい場面で使うと良いでしょう。

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ライター紹介
ライタープロフィール
YuKi

元メーカー勤務の開発員、現フリーランス。Web系エンジニアや気象予報士、ライターなどとして幅広く活動。

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