欠陥発見のエキスパート!ピンホール検知器の仕組みとは?

コンクリートや鉄骨の溶接、そんな身近な製品の目に見えない欠陥を発見できる計器!それが今回ご紹介する「ピンホール検知器」です。

見た目では分からない小さな欠陥を見つけ出すことは、その製品の良し悪しもちろん耐久年数の向上や直接的な強度の観察にも役立つ、大切な作業です。

そんな小さな欠陥の中でも、ピンホールに特化した検知器が「ピンホール検知器」と呼ばれる検知器です。今回は微細欠陥発見のエキスパート、ピンホール検知器についてご紹介します。

ピンホールとは?

ではまず、ピンホールがどのようなものなのか?からご説明します。

「ピンホール」とは、ピン=針・ホール=穴

つまり、針で刺したような穴の総称がピンホールです。工業の世界では溶接の欠陥や肉盛り金属の欠陥など、欠陥として認識されています。

また、塗装面などでは気泡がはじけた箇所などをピンホールと呼ぶこともあります。

なぜピンホールが問題なのか

では、なぜピンホール=欠陥との認識なのでしょうか?

例えば溶接箇所に確認されるピンホールは、溶接の工程で溶接金属の内部に滞留したガスなどが噴出した場合などに形成されます。

そうした箇所は他の溶接箇所と比較して、総じて脆弱であることが多く溶接の健全性を考える上では、欠陥と認識されます。

また溶接などの場合、該当箇所を破壊検査することは事実上困難なため非破壊で確認できるピンホールは、溶接の健全性試験の判断材料としてしばしば用いられます。

ピンホール検知器の仕組み

それでは、そうしたピンホールを非破壊で発見できるピンホール検知器はいったいどのような仕組みの検知器なのでしょうか?ここでは、その仕組みについてご説明していきます。

金属に微細な穴が存在する場合、その両端に電極を設置し高い電圧をかけると、穴の開いた部分は空気による絶縁が保たれなくなり、放電が起こります。そこで発せらえた電圧を検知することで、検査箇所にピンホールが存在していると、判断できます。

これが、ピンホール検知器の基本的な仕組みです。

ピンホール検知器が発達するまでは、浸透探傷試験が一般的?

では、ピンホール検知器が発明・普及する前はいったいどのようにして有害なピンホール欠陥を見つけていたのでしょうか?

実は、以前は浸透探傷試験と呼ばれる試験でピンホールを発見するのが一般的でした。しかし、この浸透探傷試験は試験に要する時間が多大なほか、検査の前後に念入りな洗浄作業が必要であるなどの問題がありました。

ピンホールの有無を確認する場面は工場の生産現場だけでなく、プラントなどの現場でも検査を求められることも多く、浸透探傷検査だけでは賄いきれないというのが実態でした。

また、同じ非破壊検査でX線を用いたピンホールの検知もありますが、放射線を扱うことや設備が大掛かりであるために、こちらも現場などの検知作業には不向きと言わざるを得ませんでした。

ピンホール検知器の特徴

そうした事情を改善すべく開発されたのが、今回ご紹介しているピンホール検知器です。

従来の方法では難しかった次のような点を大幅に改善したピンホール検知器は様々な現場で導入が進み、現在では生産やメンテナンス・検査の分野においてなくてはならない器機となっています。

  • 作業時間の大幅な短縮
  • 作業環境を選ばない汎用性
  • 検知の正確性

様々な分野で活躍する、ピンホール検知器

多くの分野で導入の進むピンホール検知器ですが、普段は私たちの目にとめることは殆どありません。

ここでは、ピンホール検知器が活躍する環境と使用されているピンホール検知器についても詳しくご紹介します。

配管やその継ぎ目の欠陥を検知する、ピンホール検知器

まずは、配管の製造工場に設置され配管の内外に存在する欠陥の検知しているピンホール検知器です。

生産ラインに組み込まれたタイプのピンホール検知器です。配管の検査に特化したピンホール検知器で、毎分400mの長さの配管を検査できます。

また、検査の結果は検体のどの位置にその程度の欠陥が存在するのかを詳細に把握でき、検査に合格しなかった部位のみを特定し排除することが可能です。

コンクリートの検査に特化したピンホール検知器

建築の件場などで、コンクリートの素地に発生したピンホールを検知する専用のピンホール検知器です。現場での使用を前提としており、持ち運んで現地で検査を行うことが可能です。

近年では高性能コンクリートが普及し、コンクリート自体の性能は大きく向上しました。しかし、欠陥がある状態ではその性能を十分に発揮することはできません。

その為、このようなコンクリート専用のピンホール検知器も需要が大きく伸びています。

ポータブルタイプのピンホール検知器

 

小型のポータブルタイプです。バッテリーを内蔵しているため電源の確保が難しい現場でも使用可能です。

ピンホールを発見するとランプとブザーで知らせてくれるため、素人でも簡単に扱える製品です。

計測機器とはちょっと違った検知器、ピンホール検知器

今回は計測機器とはちょっと違った検知器についてご紹介しました。

計測機器と同様にものつくりを陰で支えるピンホール検知器にも興味を持っていただければ幸いです。

中古計測器、測定器を売買したい会社様へ

当サイトはAnyble(エニブル)株式会社が運営しております。 法人間で中古計測器、測定器を直接売買できるプラットフォーム【Ekuipp(エクイップ)】を提供しております。 興味がある会社様ははこちら↓。登録料は無料です。

パソコン用の画像:法人間で中古計測器、測定器を直接売買できるプラットフォーム 【Ekuipp(エクイップ)】 スマートフォン用の画像:法人間で中古計測器、測定器を直接売買できるプラットフォーム 【Ekuipp(エクイップ)】

ライター紹介
ライタープロフィール
シバ

広島県出身の41歳。現在は製造業で管理職の傍ら執筆活動を行っている。実は調理師出身という経歴の持ち主。得意分野は工業系の専門分野からアウトドアクッキングまで幅広く対応可能。

計測器・測定器紹介
Ekuipp(エクイップ) Magazine