最近は健康促進のために 休日に登山を楽しむ人も増えています。
登山と言っても1000M級のお手軽なハイキングを兼ねたものから、3000M級の本格的な登山まで様々な登山があります。
そんな登山における最大の課題は高山病の克服ではないでしょうか?
高山病は地上に比べ酸素の濃度の薄い場所で起こる、体調の変化の総称で登山においての最大の課題です。
そんな、高山病を意識して予防することにも用いられる「高度計」について今回はご紹介します。
高度計とは
高度計とは自分のいる位置が、海面に対してどの程度の高さにいるのかを計測する計器です。
標高の高い山などに登ると、高度が上がるにつれて空気中の酸素濃度が低下します。酸素の濃度の低下は高山病の原因ともなることから、標高の高い山に登る際などには高度計は必須のアイテムなります。
高度計は大きく分けて次の3種類の方式の違いによって分類されます。
気圧式高度計
最もポピュラーな高度計です。
通常、大気の圧力は高度が高くなるにつれて低くなります。これは自分のいる位置の上にどれだけの空気が存在しているのかによって気圧が左右される原理があるからです。
高い山に登るということは、ぞの分自分の上に存在する空気が少なくなるということを意味しますので、その分気圧は低くなるということになります。
これを反対に応用したものが「気圧式高度計」です。
高度と気圧の関係は反比例の関係にあるため、現在居る位置の気圧を把握することで自身の現在地の高度把握することが可能です。
GSP式高度計
これは予め地図上のあらゆる点の高度を計測したデータと、GPSによって得られる自身の所在地のデータを組み合わせて硬度を求める方式です。
例えば、富士山の頂上は高度3300mと言う事前のデータがあります。
そして登山者が現在居る位置がGPSで富士山の頂上であるとわかれば、自身のいる場所の硬度は3300mと把握できるわけです。
ただ、この場合は硬度を知ろうとする人物が必ず地表にいることが条件となり、飛行機など地表から離れている場合などには硬度を把握することはできません
レーザー式高度計
この方式は先ほどのGPS方式の泣き所であった地上から浮いている物体の硬度を把握することに特化した高度計の方式です。
レーザーによって地上からの距離と宇宙に浮かんでいる人工衛星までの距離を把握することで、自身のいる硬度を把握する仕組みです。
航空機などが視界の悪い環境でも硬度を維持するのにも使用されています。
高度計の仕組みはどうなっているの?
それでは、一般的な気圧式高度計の仕組みについてもう少し詳しく紹介していきます。
気圧式高度計の仕組みは前述の通り、気圧を把握することで高度を求めるといった仕組みです。そのため気圧式高度計には「気圧センサ」と呼ばれる部品が組み込まれていいます。
この気圧センサには「アネロイド型」と「エピゾ抵抗型」の2種類があります。
アネロイド型とは
アネロイド型の気圧センサはいわゆる「アナログ式」「機械式」の気圧センサです。
真空に保たれた容器が気圧の変化によって変形を起こす原理を応用した構造で、ポテトチップスの袋が飛行機の機内で膨れ上がる原理と同じ原理を応用しています。
ポテトチップスの袋が膨らむ動きを直接的に針の動きに置き換えて気圧の変化を観察しています。
この方式は構造は非常に簡単で部品数も少なく構成することができます。しかし衝撃に弱いといった欠点があるうえ、計測できる気圧(高度)にはある程度の誤差が生じるといった欠点があります。
エピゾ抵抗型
こちらはアネロイド型とは対照的にポテトチップスの袋の収縮の動きを電気的な信号に変換して気圧の変化を把握しています。
この方式の場合、計測によって得られるデータの誤差はアネロイド式の約1/10程度と言われており、より正確な気圧の変化を計測することができます。
様々な高度計
紹介した様々な方式の違いによって用途の異なる様々な高度計が開発・販売されています。
最後に身近にあるいろいろな高度計をご紹介します。
登山用の高度計
登山者必携の高度計、最近は腕時計に組込みれていることも多くなりました。
また、登山に必要な情報として高度だけでなく「気温」「湿度」「コンパス」などを備えた多機能なモデルが主流となっています。
航空機に使用される高度計
最新鋭の計器によって支えられている航空機運行ですが、実はでデジタル式の様々な計器に交じって多くのアナログ計器も搭載されています。
これは、電気的なトラブルによってデジタル式の計器が使用できなくなってしまった場合でも、様々な数値を正確に把握できるようにするための措置です。
高度計に関しても例外ではなく、GPSやレーザーを使用したデジタル計器と併用してアナロ式の高度計も装備されています。