非接触で振動測定可能!レーザードップラー振動計について

レーザードップラー振動計

振動計の一種に「レーザードップラー振動計」というものがあります。これは圧電式のような一般的な振動計にはない、優れた特徴を持っています。

しかし実際に振動計を選ぶ際にはそれぞれのメリット・デメリットを把握して選別する必要があります。

そこで、レーザードップラー振動計がどんな測定器なのか、また、どんな特徴を持っているのか見ていきましょう。

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レーザードップラー振動計の概要

レーザードップラー振動計

振動計とは

振動計を使えば、ある物体がどのように振動しているのか調べることができます。振動の速さや振幅などの情報です。

こうした情報を得ることで危険の察知や製品の品質向上、メンテナンスなどに役立てることができるのです。例えば対象物の振動を解析すれば共振周波数や、共振時の動作や変形具合が分かるようになります。

共振はエネルギーを効率よく使うために応用できますが、予期せず起こって危険を招くこともあるためよく調べる必要があるのです。

橋が風を受けるだけで共振を起こし、大きな揺れを生じて崩壊することも起こり得ます。

 

このように、物体の振動を測定することには大きな意味があります。

レーザードップラーとは

ドップラー効果というものがあります。これはある波を発生させた場合に、その発信源や観測側のふるまいによって観測する周波数が変化するという現象です。よく救急車のサイレンが例に挙げられます。

救急車の進行方向に立っていると救急車の通過前後で音程が変わるのを体感できます。これはドップラー効果によって観測者の受け取る波の性質が変化したためです。そして周波数の変化からは救急車の速度を調べることもできます。

救急車のサイレンは音の波ですが、これをレーザー光に置き換えても同じような現象が起こります。

つまり、照射した光と反射してきた光を解析することで照射した物体の挙動を把握することができるのです。

これがレーザードップラー振動計による測定原理です。振動している物体にレーザーを当てて測定を行います。光を使った測定であるため、ほかの振動計とは違った以下のような特徴を持っています。

レーザードップラー振動計の特徴

非接触型の測定

レーザードップラー振動計最大の特徴は非接触で測定ができるということです。圧電式振動計のように測定の度にプローブを付け替える必要はありません。測定点数が多い場合には作業が楽になります。

また非接触であることは測定者にとっても、測定対象にとっても安全であるというメリットがあります。鉄鋼やエンジンが対象の場合高温で直接触れるのは危険ですが、光を当てるだけなら離れた場所から測定ができるのです。傷をつける心配がありません。

完成済の製品に対して品質検査をする際にも効果的です。

小さな物体でも正確に測定可能

測定対象が小さいと、測定のためにプローブを触れさせるのが難しくなります。
プローブの大きさより測定対象が小さいと測定ができないこともあります。

さらに、測定がやりにくいだけでなく、測定時に接触することで振動の様子が変化してしまうこともありえます。
測定対象の質量が大きければ無視できる誤差かもしれませんが、プローブ分質量が増えた状態で振動をすることになってしまいます。

これに対して光を当てるだけだと対象が小さくても問題がなく、測定の容易さ、正確さにおいてレーザードップラー振動計は優れていると言えるでしょう。

液面の振動も測定可能

光を使うため小さい物の測定ができるようになりますが、そのほかにも様々な材質や環境で測定することができるという特徴があります。

液面の振動を測定する場面でも活躍するでしょう。この場合接触型の振動計では正しく測定することは困難です。

主要メーカーの製品紹介

レーザードップラー振動計を開発している主要なメーカーには「小野計器」「電子技研工業」「ポリテック」などがあります。
実際に販売されているレーザードップラー振動計はどのような製品なのか例として紹介していきます。

小野計器

出典:小野計器「LV-1800

小野計器には「LV-1800」というレーザードップラー振動計があります。こちらは波形解析装置(FFTアナライザ)と組み合わせ、振動の状態を視覚化して解析することもできます。最大4レンジで測定、様々な物を対象に測定できます。

周波数範囲は0.3Hz~3MHzですが、「LV-0160 20 MHz ユニット」を接続することで20MHzまで拡張することもできます。

小野計器に限った話ではありませんが、レーザードップラー振動計は振動計の中でも比較的高価で、この製品でも300万円近くを設定されています。

電子技研工業

レーザードップラー振動計

出典:電子技研工業「V100

電子技研工業のレーザードップラー振動計は、スタンダードなタイプだと「V100」という製品があります。コンパクトに設計され、測定周波数範囲は0.5Hz~300kHzになります。しかしこの製品も拡張をすることで最大20MHzまで範囲を広げることができるようになります。価格についてはメーカーに問い合わせる必要があります。

ほかにも顕微鏡型レーザードップラー振動計「KV100」や多レンジ型レーザードップラー振動計「V1002」など、機種にバリエーションがあります。

ポリテック

レーザードップラー振動

出典:ポリテック「IVS-500(写真左)」「NLV-2500(写真右)

ポリテックの「IVS-500」は小型のレーザードップラー振動計で、そのサイズ感やオートフォーカス機能が搭載されていることなどから測定が容易に行えるという特徴があります。

ポリテックにはほかに「NLV-2500」という機種もあり、こちらはセンサーとコントローラが一体になったタイプで筐体がある分サイズは大きくなりますが、より高度な測定ができるようになります。

様々な測定対象・測定環境に対応できる

レーザードップラー振動計は高機能で様々な測定対象・測定環境に対応できる振動計であることが分かったかと思います。特に非接触で測定ができるというのは大きなメリットです。精密な測定の実現、そして安全な測定ができるようになります。

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ライター紹介
ライタープロフィール
YuKi

元メーカー勤務の開発員、現フリーランス。Web系エンジニアや気象予報士、ライターなどとして幅広く活動。

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