渦電流センサーによる変位測定の特徴などを紹介

渦電流センサー

渦電流センサーは、あるターゲットの変位の様子を感知し、解析するために使用されます。
まずは渦電流が何者なのか、そしてこの測定器で具体的に何ができるのか紹介していきます。

IHなど、意外と様々なところで渦電流が応用されていることに気がつくでしょう。

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渦電流センサーは変位測定を行う

渦電流センサーは、渦電流をターゲットに発生させることでそのターゲットの変位を測定します。他の接触式のセンサーと比べて多くの利点を持つセンサーとなっています。

渦電流とは

渦電流とは、電磁誘導によって導体内で生じる渦上の電流のことです。

ある磁界変化が起こるとそれに逆らうように渦電流が発生、さらにその渦電流が磁束を作り出します。
これは電磁誘導による作用で、渦電流のことを一般に誘導電流と呼びます。

このように説明をされると難しく感じ、あまり馴染みのない現象のように思うかもしれません。

しかし渦電流を応用しているケースは多くあり、ここで解説する渦電流センサーのほかにもIHクッキングヒーターや、電車のブレーキ、自動車のブレーキなどにもこの仕組みが使われています。

ブレーキに使用される場合、電車や自動車の移動に合わせて回転する金属板に対して電磁石を作用させます。
すると電磁石の磁束変化を妨げるように渦電流が発生し、逆回転の方向に力が働きます。
しかし電流が発生した分だけ熱も発生してしまうため、熱を逃がすような構造にしなければなりません。

逆にこの熱を応用したものがIHクッキングヒーターです。
IHでは火を使わず、電流から発生する熱によってフライパンや鍋を加熱しているのです。

変位測定が可能

渦電流を応用することで変位センサーを作ることができます。

これが渦電流センサーです。
変位、つまりある対象物との位置関係やその挙動を測定することなどができます。

測定原理をかんたんに説明すると、
まずセンサーに高周波を発生させ、それに伴い高周波磁束が発生することになります。
するとセンサーの近くにある測定対象物である金属表面に渦電流が発生します。
ここで発生する渦電流の大きさはセンサーとの距離によって変化するため、
センサーでこの渦電流を感知、
最終的に電圧として出力することでこれに比例した距離を知ることができます。

単に距離を測るだけでなく、振動する物体の挙動を正確に読み取ることができるなど、
使い方も製品によっていろいろあります。

以下で渦電流センサーの主な特徴を見ていきましょう。

渦電流センサーの特徴

渦電流センサ2

非接触での測定

渦電流センサーの大きな特徴は非接触で測定が可能であるということです。

測定器と対象物を触れさせる必要がないためセンサーとターゲット双方の破損を起こすこともありません。
安全に測定をすることができるようになります。

ターゲットが振動している場合だと接触させて測定することで測定器の影響を受け、
誤差が出てきてしまいますが、
渦電流センサーを使うことで振動体に影響を与えることなく測定ができるようになるのです。

センサーではありませんが上で紹介した渦電流によるブレーキでも、
非接触で行うことで摩耗しないというメリットがあるのです。

様々な環境での測定に適している

ターゲットと触れる必要がないため表面に水や油が付着しているような場合でも問題なく測定することができます。
水中で測定することができる製品もあります。

また、氷点下数十度から+200度に達する環境でも使用できるものもあります。

ターゲットの材質によって感度が変わる

これは渦電流センサーのデメリットと言えます。

渦電流方式による測定だとターゲットに電流を流す必要があるため、
固有抵抗や透磁率の違いによって特性が変わってしまいます。

そこで渦電流センサーを使用する場合、通常、ターゲットは金属に限られます。

ただし、磁性体に限られることはなく、アルミや銅などでも測定することはできます。

センサー同士の影響を受ける

こちらもデメリットとなる特徴です。

触れることなく測定ができ、様々な環境での測定や振動しているターゲットに対しても有効に機能するという良さが渦電流センサーにはありますが、
複数のセンサーを近接して使用していると相互干渉をしてノイズを発生する可能性があります。

そのため同時に複数個所の測定をする場合には使い方に注意をしなければなりません。

取扱いのあるメーカー

渦電流センサーを扱っているメーカーはいろいろあります。

例えばパナソニックの場合、渦電流式のセンサー以外にもレーザー式のものや接触式、LED式のものなど、様々な方式で変位が測定できるように用意されています。

リオンでは静電容量センサーの取り扱いもあり、渦電流センサーでも4種の製品から選ぶことができるようになっています。以下の図のようにそれぞれ特徴が異なります。

リオン渦電流センサー

ほかにも、オムロンでも渦電流式のセンサーを含む様々な測定器、そしてアタッチメントも用意されています。

キーエンスだと3種の変位センサーがあり、代表的なものに「EX-V」シリーズがあります。

キーエンス渦電流センサー

こちらの製品では外部機器を使うことなくワンタッチで想定モードを切り替えられ、用途に合ったプログラムを自動設定することができるようになっています。

センサーヘッドが小さいだけでなく、本体も小型なため、省スペースで使用することができるでしょう。

非接触で測定する場合に渦電流センサーは有効

渦電流センサーの使用を考える場合には、どんなものを対象に、どんな環境で測定をする必要があるのか考慮しましょう。非接触で測定したいという場合には特に適していると言えるでしょう。

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ライター紹介
ライタープロフィール
YuKi

元メーカー勤務の開発員、現フリーランス。Web系エンジニアや気象予報士、ライターなどとして幅広く活動。

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