光の中身を解析する?分光光度計とは?

自然界には人間が見る元のできる光(可視光線)はもちろん、通常はみることのできない領域の光まで様々な光が溢れています。

例えば、雨上がりに空にかかる虹は通常は人間の見ることのできない不可視光線が、空気中の水分に反射して可視光線として人間にも認識できるようになった状態です。

しかし、通常では人間が目視することのできない光や、可視光線であっても色合いの強弱など数値化することの難しい光を、解析・数値化できるのが今回ご紹介する「分光光度計」です。

光によって作られる色合いの強弱やその色の持つ波長を観察できる計器として様々な場面で活躍する分光光度計。

今回は分光光度計についてお話していきます。

まずは光とは何なのかについてから

一般的にいう光とは、私たちの肉眼で確認のできる光、つまり「可視光線」を指しています。

しかし、光には私たちの目に見えない波長のものも多くあり、広い意味ではそうした一定の波長をもつ電磁波の一種を光と呼んでいます。

色によって違う波長

では、私たちの目に見える可視光線としての光とはどのようなものでしょうか?

目に見える光は、広義では色と置き換えることができます。例えば赤い色には赤い色特有の波長が、青い色には青い色特有の波長が存在します。

この色ごとに違う特有の波長を人間の目が感知することで、人間は色の違いを認識しているのです。

また、同じ赤色でも少し黒みがかった赤と信号機のような真っ赤でも波長には違いがあります。言い換えれば色をいろとして直接認識することなく、波長を計測することでその物質の色を認識することができます。

ちなみに、光は基本的には無色の存在です。しかし実際にはその中に様々な波長の電磁波を含んでいます。その無色の電磁波が特定の色にあたって反射することで赤や青といった色として認識できるようになります。

反射されなかった波長の電磁波は吸収もしくは透過してしまったことになります。

雨上がりに空にかかる虹は、宇宙空間から降り注ぐ光の基となる電磁波が、空気中の水分に反射した現象です。

分光光度計の仕組みはどうなっているの?

分光光度計の基本構造は、検査の対象に各光の持つ特有の波長を照射する「分光器」と反射してきた光の波長を受け取る「光検出器」によって構成されています。

分光器は可視光線をはじめとする様々な電磁波を照射できる機能を持っています。様々な電磁波を照射することで得られるデータをより重厚なものとし、結果として測定の結果をより確かなものとしています。

分光光度計によって何が分かるの?

分光光度計は検査対象に様々な光的要素をもった波長の光を順次照射し、対象の物質がその波長を吸収したり反射したりする様子を観察しています。

例えば、赤いリンゴに特有の波長を照射し、反射したり吸収された波長を細かく観察します。そうして得られてデータは物質の「スペクトル値」として数値化されます。

同じように赤いリンゴを複数、観察すると赤味の違いなどからスペクトルは変化します。その特性を活かし、対象の物質の持つスペクトルの強さなどの観点から、物質の解析を行っているのが分光光度計です。

平たく言えば、リンゴを色の違いによって分類できる計器という訳です。

分光光度計の活躍する現場

では分光光度計はどのような場面で活躍しているのでしょうか?

普段はめったに目にすることの無い計器ではありますが、その用途は実は身近なものの開発にも多く使われています。

UV性能の確認作業

これからの時期気になるのが紫外線による肌への影響です。

この紫外線を遮断する機能を持った繊維を開発した企業があるとします。その繊維のUVカット性能を確認する際に、分光光度計が使用されています。

対象の繊維に特定の紫外線を照射し、反射したり吸収されたりはたまた透過した紫外線の量を分光光度計でそくていすることで、対象の繊維がどの程度のUVカット性能を有しているかを評価することが可能です。

 

液体の成分濃度を観察する

分光光度計は液体の中に含まれる物質の濃度を観察する場合にも使用されています。

例えば、水道水に含まれる塩素の量を把握しようとするとします。

対象の液体に対して複数のベクトルの試験波を照射し、その結果を測定します。

物質はそれぞれにことなったスペクトルを持っていますので、塩素のスペクトルと測定の結果得られた数値を比較することで、対象の液体の中に含まれる塩素の濃度を把握することが可能となります。

分光光度計あれこれ

それでは最後に、様々な分野の現場で活躍する分光光度計をご紹介していきます。

可視光線に限定した分光光度計

 

照射できる波長を可視光線に限定したモデルの分光光度計です。ダブルビーム方式でりながらコンパクトなタイプで、液晶や分かりやすいボタン配置など使い勝手の良い標準的なモデルです。

また、USBポートも備えておりデータの保存や解析もPCをつかって簡単に行えます。

超微量分光光度計

試験体の量が非常に少ない場合でも検査のできる分光光度計です。

簡易モデルの為、測定のレンジは小さいもののほぼすべての可視光線に対応しており、様々な分野での入門機として活躍してくれる一台です。

 

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シバ

広島県出身の41歳。現在は製造業で管理職の傍ら執筆活動を行っている。実は調理師出身という経歴の持ち主。得意分野は工業系の専門分野からアウトドアクッキングまで幅広く対応可能。

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