多種多用の旋盤を一気紹介「汎用、CNC、タレット、複合、卓上、正面」

 
旋盤は、材料を回転させて、それに刃を当てて形をつくる機械です。
旋盤で加工すると「マイクロメートル」レベルの精度を出すことができることから、宇宙ロケットや航空機、自動車などの超精密部品の製作に使われています。

ひと口に旋盤といっても、多種多様な機器がそろっています。
そこでこの記事では、代表的な次の6つの旋盤の特徴を解説していきます。

●汎用旋盤
●CNC旋盤
●タレット旋盤
●複合加工旋盤
●卓上旋盤
●正面旋盤

汎用旋盤とは

IKEGAIの汎用旋盤「高精度汎用旋盤AM20」
画像引用:http://www.ikegai.co.jp/03product/images/am20.pdf

汎用旋盤は、いわゆる普通の旋盤です。
加工する材料を「チャック」という部品で固定し、チャックを回転させることで材料を回転させます。チャックを回転させる部品を「主軸台」といいます。回転している材料に、「バイト」という刃を少しずつ近づけていき、接触させます。

バイトに使われている金属は、材料の金属より硬いので、固定したバイトと回転する材料が接触すると、材料だけが削れて図面とおりの形になります。汎用旋盤は、手動で行うものを指します。職人が、汎用旋盤に取り付けられているハンドルやレバーなどを使って、バイトの位置を絶妙に変えていきます。

CNC旋盤とは

シチズンマシナリーのCNC旋盤「Cincom A20」
画像引用:https://cmj.citizen.co.jp/product/cincom/cincom_a20.html

NC旋盤の進化形がCNC旋盤です。
まずはNC旋盤から紹介します。NCはNumerical Controlの頭文字です。
NC旋盤には電子回路が内蔵されていて、プログラムとおりにバイト(刃)が動いて自動で材料を削っていきます。
職人技を電子回路に覚え込ませ、作業を自動化しているわけです。

CNCの冒頭のCはコンピュータの略で、CNC旋盤はコンピュータ制御の旋盤です。
コンピュータを使うことで、電子回路よりも複雑かつ精密な加工ができます。
ベテラン職人の技をコンピュータに覚え込ませることができます。

CNC旋盤では、材料を固定したままにして、バイトを回転させて加工することもできます。材料を回転させてバイトを当てる削り方では丸や円にしかなりませんが、材料を固定してバイトを回転させて削れば、材料の一部だけ削ることもできます。

タレット旋盤とは

ヤマザキマザックのタレット旋盤「SQR-200M」
画像引用:https://www.mazak.jp/machines/sqr-200m/

タレットとは「刃物台」という意味で、タレット旋盤は、複数のバイトを使って一気に加工していきます。20個のバイトを使いこなすタレット旋盤もあります。細長い円柱形の製品をつくるとき、前後を同時に加工できるので、作業時間を大幅に短縮できます。

タレット旋盤には、手動のものとコンピュータ制御のものがあります。
ベテラン職人が手動のタレット旋盤を操っている光景は圧巻です。

複合加工旋盤とは

オークマの複合加工旋盤「mu-6300V LASER EX」
画像引用:https://www.okuma.co.jp/product/laserex/index.html

複合加工旋盤は、旋盤を超えた旋盤といえます。
例えば、かつては、コピー機はコピー印刷しかできず、ファックス機は電話とファックスしかできませんでしたが、それが複合機と呼ばれるようになって、コピー、ファックス、スキャンなどが1台でできるようになりました。

複合加工旋盤もそれと同じで、旋盤、研削、積層造形、レーザー焼き入れ、コーティング加工などを1台でこなします。
複合加工旋盤を導入すれば後工程を大幅に省略できるので、生産性向上に寄与します。

卓上旋盤とは

コスモキカイの卓上旋盤「L-6800型」
画像引用:http://www.cosmokikai.co.jp/catalog/takuzyou-senpan/l-6800.htm

小型の旋盤のことを、卓上旋盤といいます。
小型の製品をつくるとき、汎用旋盤だと大きすぎて操作しづらいことがあります。そのようなとき、卓上旋盤を使うと作業がはかどります。
NCタイプの卓上旋盤もあります。

正面旋盤とは

西部ハイテックの正面旋盤「LHシリーズ」
画像引用:https://www.seibuhitec.co.jp/products.html

正面旋盤は、大きな材料を削るときに使います。
正面旋盤という名称は、福岡県古賀市の西部ハイテックが商標登録申請しています。

一般的な旋盤は、チャックで材料をつかんで固定するため、材料の大きさはチャックより小さいものでなければなりません。
正面旋盤は、材料を特殊な方法で固定することで、チャックより大きな材料でもしっかりつかんで回転させて削ることができます。

まとめ~「より複雑に、より早く」という要望に応じて進化

旋盤は、より複雑な形状の部品を必要とするメーカーの求めに応じて進化してきました。複雑な形状の部品をつくることができれば、完成品の機能が向上します。また、2つの部品を合体させた1つの部品をつくることができれば、組み立て工程が1つ減ります。

そして旋盤は、部品をいち早く手に入れたいメーカーの求めに応じて進化しました。3カ所加工しなければならないとき、同時に3つのバイトを使えば、1回分の加工時間で終わります。
旋盤の進化は、ものづくりの進化を支えています。

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ライター紹介
ライタープロフィール
アサオカミツヒサ

フリーライター、ライティング事務所office Howardsend代表。北海道大学法学部を卒業後、鉄鋼メーカー、マスコミ、病院広報などを経て2017年独立。取材した分野は、地方政治、地方経済、過疎化、ワーキングプアなど。現在の執筆領域はIoT、AI、産業一般、人事制度、金融、最新抗がん剤、生活習慣病治療など。趣味はクルマとバイクと登山。北海道釧路市在住。

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