このページの目次
概要
MSO2000Bシリーズ、DPO2000Bシリーズはミックスド・シグナル・オシロスコープです。様々な機能を備えていることにより複雑な回路設計が支援されます。
同製品のデータシートをもとに主な性能および機能、仕様について紹介していきます。
デバッグを迅速に実行するための機能
MSO/DPO2000Bシリーズでは以下の機能により、設計デバッグの各ステップを迅速に実行できます。異常をすばやく検出し、取込み、波形レコードからイベントをすばやく検索、その特性とデバイスの動作を解析します。
Discover(検出)
設計問題のデバッグでは、まずその問題を把握する必要があります。設計の問題を探すのは時間のかかる作業であり、適切なデバッグ・ツールがないと骨の折れる作業になります。
MSO/DPO2000Bシリーズには、信号を確実に表示する機能が装備されており、デバイスの実際の動作を確実に表示することができます。毎秒5,000波形の取込レートにより、グリッチや間欠的なトランジェントであってもすばやく観測でき、デバイスの障害が明らかになります。
デジタル・フォスファ表示では、輝度階調表示により発生頻度が高い信号部分は明るく表示することで信号の履歴がわかり、異常の発生頻度を確認することができます。
Capture(取込み)
デバイスの障害を検出するのは、デバッグの第1段階です。
次に、原因を特定するために、想定されるイベントを取込まなければなりません。
MSO/DPO2000Bシリーズには、ラント、ロジック、パルス幅/グリッチ、セットアップ/ホールド時間違反、シリアル・パケット、パラレル・データなどの豊富なトリガ機能が備わっており、イベントをすばやく特定することができます。
最大1M ポイントのレコード長により、目的の多くのイベントを取込むことができます。数千というシリア ル・パケットでも 1 回で取込むことができ、高い分解能のままズーム表示して詳細に信号を観測することができます。
さまざまなデータ・フォーマットによる特定のパケット内容のトリガから自動デコードまで、MSO/DPO2000Bシリーズは I 2C、SPI、CAN、LIN、RS-232/422/485/UART など、さまざまなシリアル・バスに対応しています。2つまでのシリアル・バス、パラレル・バスを同時にデコードできるため、システムレベルの問題をすばやく特定することができます。
MSO2000Bシリーズは、アナログ・チャンネルの他に16のデジタル・チャンネルを装備しており、複雑な組込みシス テムのシステムレベルにおける信号間のトラブルシュートに適しています。デジタル・チャンネルはオシロスコープに統合されているため、すべての入力チャンネルでトリガすることができ、すべてのアナログ信号、デジタル信号、シリアル信号間で時間的に相関をとることができます。
Search(サーチ)
長いレコード長の波形から目的のイベントを探す場合、適切なサーチ・ツールがないと時間のかかる作業になります。今ではレコード長が百万データ・ポイントにもなり、目的のイベントを特定するためには、信号動作を数千画面にわたってスクロールしなければなりません。
MSO/DPO2000Bシリーズには、革新的なWave Inspector®という波形検索、操作ツールがあります。波形レ コード内をすばやくパン、ズーム表示することができます。
独自のフォースフィードバック・システムにより、波形レコードの最初から最後までをわずか数秒で移動することができます。
波形レコード内の参照したい位置に自由にマークを付けることができます。
または、定義したサーチ条件で 自動的にマークを付けることもできます 。
Wave Inspector は、アナログ、デジタル、シリアル・バス・デー タなど、波形レコード内のすべてのデータをすばやく検索し、設定された条件のイベントに自動的にマークを付けることができ、イベント間をすばやく移動することができます。
Analyze(解析)
プロトタイプの性能がシミュレーションと一致し、プロジェクトの設計目標と一致していることを確認するためには、信号の動きを解析する必要があります。作業としては、立上り時間とパルス幅の単純なチェックから、洗練された電力損失の解析やノイズ源の調査まであります。
MSO/DPO2000B シリーズには、波形およびスクリーンによるカーソル測定機能、29 種類の自動測定機能、FFT 解析機能などの解析ツールが装備されています。
また、シリアル・バス解析のためのアプリケーションにも対応しています。
Wave Inspector®によるナビゲーションとサーチ
MSO/DPO2000Bシリーズでは、業界トップ・レベルの検索/移動ツールであるWave Inspectorを使用してすばやくイベントを検出することができます。
Wave Inspectorには以下の機能があります。
ズーム/パン
前面パネルに配置された同軸の専用ノブにより、ズームとパンを行います。内側のノブではズーム倍率を設定します。
時計方向に回すことでズームがオンになり、回転量に応じてズーム倍率も高くなります。反対側に回すとズーム倍率は低くなり、最後にはオフになります。
このように、ズーム表示させるために複数のメニューを操作する必要はありません。外側のノブを回すと、ズーム・ボックスを拡大したい波形部分にすばやく移動することができます。回す力に応じて波形上の移動速度が変化し、大きく回すほどズーム・ボックスはすばやく移動します。
さらに外側のノブを回すと、ズーム・ボックスの移動が速くなります。移動方向を変える場合は、ノブを反対側に回します。
プレイ/ポーズ
波形を自動的にスクロールさせながら目的の波形やイベントを探すことができます。
再生速度と方向はパン・ノブで設定します。パン・ノブは、大きく回すと波形を大きく移動させることができ、反対方向に回すと移動方向を変えることができます。
ユーザ・マーク
気になる波形部分を見つけたならば、前面パネルにある SetMark ボタンを押すことで、波形にマークを付けることができます。
マークを付けた部分は、前面パネルの(←)ボタン、(→)ボタンを押すことで簡単に移動することができます。
マークの検索
独自に定義した条件でロング・メモリ上のイベントを検索することができます。
条件に該当するすべてのイベントには検索マークが付き、(←)、(→)ボタンを押すことでイベント箇所に簡単に移動することができます。
検索できるのは、エッジ、パルス幅/グリッチ、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立上り/立下り時間、およびデジタル・チャンネルのパラレル値、I2C、SPI、CAN、LIN、RS232/422/485/ UART の通信内容です。
デジタル・フォスファ技術
デジタル・フォスファ技術により、デバイスの実際の動作を確認できます。
毎秒 5,000 波形の波形取込レートにより、デジタル・システムでよく見られるラント・パルス、グリッチ、タイミング問題など、間欠的に発生する問題も非常に高い確率ですばやく観測することができます。
波形は次々に重ね書きされ、頻繁に発生する波形部分は明るく表示されます。これにより、そのイベントが頻繁に発生しているのか、まれにしか発生していないのかを判断することができます。
また、無限パーシスタンスと可変パーシスタンス表示が選択でき、取込んだ波形がどの程度長い間画面上に残るかわかるため、異常の発生頻度を確認することができます。
ミックスド・シグナルの設計と解析 – MSO シリーズ
MSO2000Bシリーズには、16 のデジタル・チャンネルが装備されています。デジタル・チャンネルは通常のオシロスコープのユーザ・インタフェースに統合されて高い操作性を実現しており、ミックスド・シグナルに関する問題解決を容易にすることができます。
カラーコードによるデジタル波形表示
ロジック・アナライザとミックスド・シグナル・オシロスコープに共通の問題点として、デジタル波形がエッジのない状態で一本の線のように表示された場合、1 なのか 0 なのか判断できないということがありますが、デジタル波形を色分けし、1 は緑、0 は青で表示するなどしてこの問題を解決できます。
デジタル波形はカラーコードによって表示され、デジタル波形を隣り合わせに配置してグループを作成すれば、グループ内のすべてのチャンネルをまとめてポジショニング可能。8 チャンネルごとにスレッショルド電圧を設定できるため、2種類のロジック・ファミリに対応できる。
白いエッジが表示される場合、より高いサンプル・レートで取込むことで詳細な情報を観測することができる。
P6316型MSOプローブ
P6316型プローブは、2つの8チャンネル・ポッドで構成されており、DUTへの接続が簡単に行えます。
スクエア・ピンに接続する場合は、2.54mm間隔の8×2スクエア・ピン・ヘッダを直接接続できます。付属のフライング・リードとグラバ・クリップを使うと、表面実装デバイスやテスト・ポイントにも接続できます。
P6316 型は高い入力インピーダンスを持ち、プローブ容量はわずか 8pF、入力抵抗は101kΩ です。
FilterVu™可変ノイズ・フィルタ
FilterVuをオンにし、可変ノイズ・フィルタを調整すると、不要なノイズを抑えながらオシロスコープの全帯域までのグリッチや信号の細部を取込むことができます。
FilterVu では、フィルタリングされた波形(前景に表示)と、グリッチを含んだ波形(背景に表示)の両方が表示され、2 倍の情報を提供します。
フィルタリングされた波形では、可変ノイズ・フィルタによってノイズが抑えられるため、波形がクリアに表示され、信号エッジや振幅レベルが正確に特定できます。
これにより、カーソル測定の精度が向上し、重要な信号特性を明確に表示できます。
ノイズ・フィルタを最小のノイズ・カットオフ周波数に設定すると、オシロスコープがエイリアスを発生する原因となる高周波成分のほとんどを除去します。グリッチを含んだ波形では、オシロスコープの全帯域まで信号が詳細に表示されます。ピーク・ディテクトで最小値/最大値を検出し、5ns までの狭いパルスを取込むことができる
ため、グリッチや高周波イベントを見落とすことがありません。
FilterVu は繰返しイベント、繰返し性のないイベント、シングルショット・イベントに最適と言えるでしょう。
FilterVu により、5.5kHz 以上の成分が抑えられたDAC のステップ波が黄色で前景に表示されている。また、オシロスコープの全帯域までの高周波グリッチがオレンジ色で背景に表示されている。
シリアル・トリガと解析 – オプション
シリアル・バスのイベント/条件による自動トリガ、デコード、サーチ機能は、シリアル・バスの強力なデバッグ・ツールとなります。
また、30 日間試用可能なオプションのシリアル・プロトコルのトリガ/解析機能も提供されます。この無料試用期間は機器の電源を最初に投入した時点で自動的に開始されます。
シリアル・トリガ
I2C、SPI、CAN、LIN、RS-232/422/485/UART などのシリアル・バスにおいて、パケットの開始、特定のアドレス、特定のデータ内容、ユニーク識別子などのパケット内容にトリガすることができます。
バス表示
バスを構成する Clock、Data、Chip Enable などの個々の信号に沿ってわかりやすく表示でき、パケットの開始と終了、アドレス、データ、識別子、CRC などのサブパケット・コンポーネントを容易に認識することができます。
バス・デコード
バスの各パケットを自動的にデコードし、Hex、バイナリ、10 進(LINのみ)または ASCII(RS-232/422/485/UART のみ)で表示することができます。
イベント・テーブル
デコードされたパケット・データがバス波形上で見えるだけでなく、ロジック・アナライザのように、取込んだすべてのパケットをリスト形式で見ることができます。
パケットにはタイムスタンプが付き、アドレス、データなど、コンポーネントごとにカラムとして連続にリスト表示されます。
イベント・テーブル表示には、長い時間ウィンドウで取込まれた CANパケットの識別子、DLC、データ、CRC が表示される。
操作性を考慮した設計
MSO/DPO2000B シリーズは、作業が簡単になるように設計されています。明るいワイドスクリーンにより、長い時間ウィンドウを表示でき、前面パネルの専用ボタンにより操作は簡単、前面パネルには USB ホスト・ポートが装備されているため、スクリーンショット、機器の設定、波形データなどを USB メモリに簡単に保存することもできます。
明るいワイドスクリーン・ディスプレイ
7 型(180mm)TFT ディスプレイを搭載、複雑な信号を細部まで表示することができます。
前面パネルの専用ボタン
チャンネルごとに独立した操作部により、簡単で直感的な操作ができます。1 つの操作ノブを兼用して 4 つのチャンネルの垂直軸を設定する煩わしさがありません。
拡張性
前面パネルには USB ホスト・ポートが装備されているため、スクリーンショット、機器の設定、波形データなどを USBメモリに簡単に保存できます。
後部パネルには USB デバイス・ポートが装備されており、オシロスコープを PC でリモート制御したり、USB キーボードを接続することができます。
USB デバイス・ポートには、PictBridgee®対応のプリンタを接続して直接印刷することもできます。
オプションの 10/100Ethernet ポートを装備することでネットワークに簡単に接続でき、オプションのビデオ出力ポートを装備することでオシロスコープの画面表示を外部モニタまたはプロジェクタに表示させることもできます。
小型・軽量
MSO/DPO2000B シリーズは小型・軽量であることも特徴で、
持ち運びが簡単、奥行きもわずか134mmです。
貴重なテスト・ベンチを有効に利用することができるでしょう。
TekVPI®プローブ・インタフェース
TekVPI プローブ・インタフェースは、プローブの使いやすさにおいて新しい基準を確立します。
TekVPI プローブの補正ボックス上には、ステータス・インジケータ、操作ボタンおよびプローブ・メニュー・ボタンが装備されています。このプローブ・メニュー・ボタンを押すと、すべてのプローブ設定や操作メニューがオシロスコープ上にプローブ・メニューとして表示されます。
さらに TekVPI プローブは、USB、GPIB あるいは Ethernet 経由でリモート制御できますので、自動試験装置においても汎用性の高いソリューションが可能になります。
拡張解析
USB ケーブルで PC と接続することにより、オシロスコープで取込んだデータ、測定値を簡単に PC に送ることができます。OpenChoice®デスクトップ、Microsoft Excel、Word のツール・バーなどのアプリケーションを標準で装備しており、Windows PC とのデータの受渡しも容易です。
仕様
すべての仕様は、特に断らないかぎり保証値を表します。
各機種の概要
MSO2002B 型 DPO2002B 型 |
MSO2004B 型 DPO2004B 型 |
MSO2012B 型 DPO2012B 型 |
MSO2014B 型 DPO2014B 型 |
MSO2022B 型 DPO2022B 型 |
MSO2024B 型 DPO2024B 型 |
|
アナログ・チャンネル数 | 2 | 4 | 2 | 4 | 2 | 4 |
周波数帯域 1 | 70MHz | 70MHz | 100MHz | 100MHz | 200MHz | 200MHz |
立上り時間 | 5ns | 5ns | 3.5ns | 3.5ns | 2.1ns | 2.1ns |
サンプル・レート | 1GS/s | 1GS/s | 1GS/s | 1GS/s | 1GS/s | 1GS/s |
レコード長 | 1M ポイント | 1M ポイント | 1M ポイント | 1M ポイント | 1M ポイント | 1M ポイント |
デジタル・チャンネル数 | MSO モデル - DPO モデルに 16 のデジタル・チャンネルを追加 |
垂直軸システム-アナログ部
ハードウェア帯域制限 | 20MHz |
入力カップリング | AC、DC、GND |
入力インピーダンス | 1MΩ±2%、11.5pF±2pF |
入力感度 | 2mV/div~5V/div |
垂直軸分解能 | 8 ビット |
最大入力電圧、1MΩ | 300 VRMS(ピーク電圧:±450V 以下) |
DC ゲイン確度 (オフセットを 0V に設定) |
±3%、10mV/div~5V/div ±4%、2mV/div~5mV/div |
チャンネル間アイソレーショ ン | (同じ垂直軸スケールの任意の 2 チャンネルで) MSO2002B 型、DPO2002B 型、MSO2004B型、DPO2004B :70MHz 以下で 100:1 以上 MSO2012B 型、DPO2012B 型、MSO2014B 型、DPO2014B :100MHz 以下で 100:1 以上 MSO2022B 型、DPO2022B 型、MSO2024B型、DPO2024B :200MHz 以下で 100:1 |
オフセット・レンジ | V/div 設定:オフセット・レンジ、1MΩ 入力 |
200mV/div を超えて 5V/div まで:±1V | |
200mV/div を超えて 5V/div まで:±25V |
垂直軸システム - デジタル部
入力チャンネル数 | 16 デジタル(D15 ~ D0) |
スレッショルド | 8 チャンネルのセットごとのスレッショルド |
スレッショルドの選択肢 | TTL、CMOS、ECL、PECL、ユーザ定義 |
ユーザ定義のスレッショル ド・レンジ | ±20V |
スレッショルド確度 | ±[100 mV + スレッショルド設定の 3%] |
最大入力電圧 | ±40V |
入力ダイナミック・レンジ | 80Vp-p(スレッショルド設定に依存) |
最小電圧スイング | 500mVp-p |
入力抵抗 | 101kΩ |
プローブ負荷 | 8pF |
垂直軸分解能 | 1 ビット |
水平軸システム - アナログ部
最高サンプル・レートにおける 最長取込み時間(全チャンネ ル) |
1ms |
時間軸レンジ | 200MHz モデル:2ns~100s 70、100MHz モデル:4ns~100s |
遅延時間レンジ | -10 div ~ 5000 s |
チャンネル間デスキュー・レン ジ | ±100ns |
時間軸確度 | 1ms 以上の任意の間隔で±25ppm |
水平軸システム-デジタル部
最高サンプル・レート(メイ ン) | D0~D7 の任意のチャンネルを使用した場合:1GS/s(1ns 分解能) D8~D15 の任意のチャンネルを使用した場合:500MS/s(2ns 分解能) |
最大レコード長(メイン、全 チャンネル) | 1M ポイント |
検出可能最小パルス幅 | 5ns |
チャンネル間スキュー | 2ns(代表値) |
トリガ・システム
トリガ・モード | オート、ノーマル、シングル |
トリガ・カップリング | DC、HF 除去(85KHz 以上で減衰)、LF 除去(65KHz 未満で減衰)、ノイズ除去(感度が低下) |
トリガ・ホールドオフ・レンジ | 20 ns ~ 8 s |
トリガ感度、代表値(トリガ・ソース:感度) | 内部 DC カップリング:0.4div(DC~50MHz)、0.6div(50MHz~100MHz)、0.8div(100MHz~200MHz) |
外部(Aux 入力):200mV(DC~100MHz)、減衰比 1:1 | |
トリガ・レベル・レンジ | 任意の入力チャンネル:スクリーンの中心から±4.92div |
外部(Aux 入力):±6.25V(減衰比 1:1)、±12.5V(減衰比 10:1) |
トリガの種類
エッジ | 任意のチャンネルまたは前面パネルの外部トリガ入力の立上りまたは立下りスロープ。カップリング には DC、AC、HF 除去、LF 除去、ノイズ除去 |
パルス幅 | 指定した時間条件(>、<、= または ≠)の正または負のパルス幅でトリガ |
ラント | 2 つのスレッショルド・レベルのうち、パルスが 1 つ目のスレッショルドを横切り、2 つ目のスレッ ショルドを横切ることなく、再び 1 つ目のスレッショルド・レベルを横切る場合にトリガ |
ロジック | 任意のチャンネルのロジック・パターンが「偽」になったり、指定した時間「真」の状態が続いた場 合にトリガ。エッジを検出するためのクロックは、任意の入力信号が使用可能。すべてのアナログ、 デジタルの入力チャンネルのパターン(AND、NAND)は、High、Low または Don’t Care として定 義 |
セットアップ/ホールド時 間 | 任意のアナログ/デジタル・チャンネルで、クロックとデータの間にセットアップ時間とホールド時 間の違反がある場合にトリガ |
立上り/立下り時間 | 指定したパルス・エッジ・レートよりも速いか遅い場合にトリガ。スロープは正、負またはいずれか が選択可能 |
ビデオ | NTSC、PAL、および SECAM ビデオ信号の全ライン、奇数ライン、偶数ライン、または全フィールド でトリガ |
I2C(オプション) | 10Mbps までの I2C バスのスタート、リピーテッド・スタート、ストップ、ミッシング・アクノレッ ジ、アドレス(7 または 3.4 ビット)、データ、またはアドレスとデータでトリガ |
SPI(オプション) | 10.0Mbps までの SPI バスの SS、MOSI、MISO または MOSI と MISO にトリガ |
RS-232/422/485/UART (オプション) | 10Mbps までの Tx のスタート・ビット、Rx のスタート・ビット、Tx のパケットの最後、Rx のパケッ トの最後、Tx のデータ、Rx のデータ、Tx のパリティ・エラー、Rx のパリティ・エラーにトリガ |
CAN(オプション) | 1Mbps までの CAN 信号上でフレームの開始、フレーム・タイプ(データ、リモート、エラー、オーバロード)、識別子(標準または拡張)、データ、識別子とデータ、フレームの終了、Ack なし、またはビット・スタッフィング・エラーでトリガ。さらにデータは特定のデータ値との≤、<=、>、≥、または≠を指定可能。ユーザ設定可能なサンプル・ポイントはデフォルトで 50設定 |
LIN(オプション) | SYNC、ID、データ、ID とデータ、ウェイクアップ・フレーム、スリープ・フレーム、エラー(同期、 パリティ、またはチェックサム・エラーなど)でトリガ |
パラレル(MSO モデルの みでサポート) | パラレル・バスのデータ値でトリガ |
アクイジション・システム
アクイジション・モード
サンプル | サンプル値の取込み |
ピーク・ディテクト | すべての掃引速度において、3.5ns までのグリッチを取込み可能 |
アベレージング | 2~512 回の波形の平均 |
ロール | 掃引速度 40ms/div 以下で、画面の右から左に流れるようにスクロール表示 |
波形測定
カーソル | 波形およびスクリーン |
自動測定 | 29 種類(最大 4 項目を一度に画面表示可能)。測定項目:周波数、周期、遅延、立上り時間、立下り時間、正のデューティ・サイクル、負のデューティ・サイクル、正のパルス幅、負のパルス幅、バースト幅、位相、正のオーバシュート、負のオーバシュート、P-P、振幅、ハイ、ロー、最大値、最小値、平均値、サイクル平均値、実効値イクル実効値、正のパルス・カウント、負のパルス・カウント、立上りエッジ・カウント、立下りエッジ・カウント、面積、サイクル面積 |
ゲーティング | スクリーンまたは波形上のカーソルを使用して、取込んだ波形の任意の部分を指定して測定すること が可能 |
波形演算
演算 | 波形の加算、減算、乗算 |
FFT | スペクトラム振幅。FFT 垂直軸スケール:リニア RMS、または dBV RMS FFT 窓関数:方形波、ハミ ング、ハニング、ブラックマン・ハリス |
ソフトウェア
OpenChoice®デスクトップ | MDO4000 シリーズと Windows PC が、USB または LAN 経由で高速かつ簡単に通信できます。設 定、波形、測定値、および画面イメージの転送、保存が可能です。Word と Excel のツールバーが含 まれ、オシロスコープからのアクイジション・データと画面イメージを Word と Excel に自動転送し て、すばやくレポートを作成したり、さらに解析することができます。 |
IVI ドライバ | LabVIEW、LabWindows/CVI、Microsoft .NET、および MATLAB など、一般的なアプリケーショ ンの標準測定器プログラム・インタフェースを提供 |
e*Scope® Web ベースのリ モート・コントロール | 標準 Web ブラウザを通じて、ネットワーク接続経由でオシロスコープの制御を可能にします。オシロ スコープの IP アドレスまたはネットワーク名を入力するだけで、ブラウザに Web ページが表示され ます。この Web ページから、設定、波形、測定値、画面イメージを転送および保存したり、オシロス コープの設定を Web ブラウザから直接変更することもできます。 |
ディスプレイ特性
ディスプレイ・タイプ | 7 型(180mm)ワイド液晶 TFT カラー・ディスプレイ |
表示解像度 | 480×234 ピクセル(WQVGA) |
波形スタイル | ベクタ、ドット、可変パーシスタンス、無限パーシスタンス |
波形目盛 | フル、グリッド、クロス・ヘア、フレーム |
フォーマット | YT、XY |
最大波形取込みレート | 最大 5,000 波形/秒 |
入出力ポート
USB 2.0 ハイスピード・ホス ト・ポート | USB マス・ストレージ・デバイス、プリンタ、キーボードをサポート。前面パネルに 1 ポート装備 |
USB 2.0 ハイスピード・デバイス・ポート | 後部パネルにあり、USBTMC または TEKUSB-488 による GPIB 経由でオシロスコープと通信/制御、 または PictBridge®対応プリンタを接続して直接出力可能 |
LAN ポート(Ethernet) | RJ-45 コネクタ、10/100BASE-T をサポート(DPO2CONN 型が必要) |
ビデオ出力ポート | DB-15( Fe)コネクタ。外部モニタやプロジェクタに接続し、オシロスコープ画面を表示(DPO2CONN 型が必要) |
外部入力 | 前面パネルの BNC コネクタ。入力インピーダンス:1MΩ±2%。最大入力電圧:300VRMS CAT II(ピー ク電圧:±450V 以下) |
プローブ補正出力の電圧と周波数 | 前面パネル・ピン |
波数 | 振幅:5V、周波数:1KHz |
ケンジントン・ロック | 後部パネルにケンジントン・ロック用のセキュリティ・スロットを装備 |
電源
電源電圧 | 100~240V±10% |
電源周波数 | 45~65Hz(90~264V)、360~440Hz(100~132V) |
消費電力 | 80W(最大) |
TekVPI®外部電源(オプション) | 出力電圧:12V、出力電流:5A、消費電力:50W |
寸法/質量
寸法 | 高さ:180mm、7.1インチ、幅:377mm、14.9インチ、奥行:134mm、5.3インチ |
質量 | 本体:3.6kg、7.9ボンド、出荷梱包時:6.2kg、13.7ボンド |
ラックマウント・タイプ | 4U |
冷却に必要なスペース | 左側と後部に 50mm の空間が必要 |
EMC(電磁適合性)および安全性
温度 | [動作時]高温:30~50℃で相対湿度 5%~60%、低温:0~30℃で相対湿度 5%~95% |
[非動作時]高温:30~55℃、相対湿度 5%~60%、低温:0~30℃で相対湿度 5%~95% | |
高度 | [動作時]3,000m、[非動作時]12,000m |
ランダム振動 | [動作時]0.31GRMS、5~500Hz、各軸に 10 分間、3 軸で計 30 分 |
[非動作時]2.46GRMS、5~500Hz、各軸に 10 分間、3 軸で計 30 分 | |
規制 | EMC 適合性:EC Council Directive 2004/108/EC |
安全性:UL61010-1:2004、CAN/CSA-C22.2 No. 61010.1:2004、EN61010-1:2001、製品の安全にする低電圧指令 2004/108/ECC に適合 |
スタンダード・アクセサリ
プローブ
TPP0200 | TPP0200 型 200MHz 10:1 受動プローブ(100MHz、200MHz 機種、1 アナログ・チャンネルに つき 1 本) |
TPP0100 | TPP0100 型 100MHz 受動プローブ(70MHz 機種、1 アナログ・チャンネルにつき 1 本) |
P6316(MSO モデルのみ) | 16 チャンネル・ロジック・プローブおよびアクセサリ・キットが付属 |
アクセサリ
063-4472-xx | マニュアル CD |
016-2008-xx (MSO モデル のみ) | アクセサリ・ポーチ |
071-3078-xx | インストレーション/セーフティ・マニュアル |
– | 電源ケーブル |
– | OpenChoice®デスクトップ・ソフトウェア |
– | 計量標準総合センターへのトレーサビリティと、ISO9001 品質システム登録を文書化した校正証明書 |
保証期間は、本体と部品(プローブを除く)についてはすべて 5 年保証となっています。
アプリケーション・モジュール
DPO2BND | DPO2AUTO 型、DPO2COMP 型、DPO2EMBD 型アプリケーション・モジュールを含むアプリケー ション・バンドル・モジュール・オプション。複数のシリアル・バス・デバッグ/解析アプリケーショ ン・モジュールが必要な場合に経費節約が可能 |
DPO2AUTO | 車載用シリアル・トリガ/解析モジュール。CAN バス、LIN バスにおけるパケット・レベルでのトリ ガが可能で、信号のデジタル表示、バスの観測、パケット・デコーディング、検索ツール、タイムス タンプ付きパケット・デコード・テーブルなどの解析ツールを提供 |
DPO2COMP | コンピュータ・シリアル・トリガ/解析モジュール。RS-232/422/485/UART バスにおけるパケッ ト・レベルでのトリガが可能で、信号のデジタル表示、バスの観測、パケット・デコーディング、検 索ツール、タイムスタンプ付きパケット・デコード・テーブルなどの解析ツールを提供。 |
DPO2EMBD | 組込みシリアル・トリガ/解析モジュール。I2C、SPI バスにおけるパケット・レベルでのトリガが可 能で、信号のデジタル表示、バスの観測、パケット・デコーディング、検索ツール、タイムスタンプ 付きパケット・デコード・テーブルなどの解析ツールを提供。2 チャンネル・モデルでは 2 線式 SPI のみをサポート |
機器のオプション
電源ケーブルとプラグ・オプション
Opt.A0 | 北米仕様電源プラグ(115 V、60 Hz) |
Opt.A1 | ユニバーサル欧州仕様電源プラグ(220 V、50 Hz) |
Opt.A2 | イギリス仕様電源プラグ(240 V、50 Hz) |
Opt.A3 | オーストラリア仕様電源プラグ(240 V、50 Hz) |
Opt.A5 | スイス仕様電源プラグ(220 V、50 Hz) |
Opt.A6 | 日本仕様電源プラグ(100 V、50/60 Hz) |
Opt.A10 | 中国仕様電源プラグ(50 Hz) |
Opt.A11 | インド仕様電源プラグ(50 Hz) |
Opt.A12 | ブラジル仕様電源プラグ(60 Hz) |
Opt.A99 | 電源コードなし |
言語オプション
言語オプションには、その言語版の前面パネル用オーバーレイが付属します。
Opt.L0 | 英語 |
Opt.L1 | フランス語 |
Opt.L2 | イタリア語 |
Opt.L3 | ドイツ語 |
Opt.L4 | スペイン語 |
Opt.L5 | 日本語 |
Opt.L6 | ポルトガル語 |
Opt.L7 | 簡体字中国語 |
Opt.L8 | 繫体字中国語 |
Opt.L9 | 韓国語 |
Opt.L10 | ロシア語 |
Opt.L99 | マニュアルなし |
サービス・オプション
Opt.D1 | 英文試験成績書 |
推奨アクセサリ
プローブについて。
ADA400A | 100 倍、10 倍、1 倍、0.1 倍差動アンプ※5※ 4 |
P5100A | 2.5kV、500MHz、100:1 高電圧受動プローブ |
TAP1500 | 1.5Hz TekVPI®アクティブ電圧プローブ※ 5 |
TCP0020 | 50MHz TekVPI® 20A AC/DC 電流プローブ※ 5 |
TCP0030A | 120MHz TekVPI® 30A AC/DC 電流プローブ※ 5 |
TCP0150 | 20MHz TekVPI® 150A AC/DC 電流プローブ※ 5 |
TCP2020 | 50MHz 20A AC/DC 電流プローブ |
TCPA300/TCPA400 | 電流測定システム増幅器 ※ 6 |
TCP305A | DC~50MHz 50A 電流プローブ(TCPA300 型増幅器が必要) |
TCP404XL | DC~2MHz 500A 電流プローブ(TCPA400 型が必要) |
TDP0500 | 500MHz TekVPI®差動電圧プローブ、±42V 差動入力電圧 ※ 5※ 7 |
THDP0200 | ±1.5kV、200MHz 高電圧差動プローブ※ 5 |
THDP0100 | ±6kV、100MHz 高電圧差動プローブ※ 5 |
TMDP0200 | ±750V、200MHz 高電圧差動プローブ※ 5 |
アクセサリについて。
DPO2CONN | Ethernet(10/100Base-T)およびビデオ出力ポートを追加 |
077-0737-xx | サービス・マニュアル(英語)PDF のみ、当社ウェブ・サイト(jp.tek.com/manual/downloads) からダウンロード可能 |
TPA-BNC | TekVPI®―TekProbe™ BNC 変換アダプタ |
TEK-DPG | TekVPI® デスキュー・パルス・ジェネレータ・シグナル・ソース |
067-1686-xx | デスキュー・フィクスチャ |
196-3508-xx | デジタル・プローブ・リードセット(8 チャンネル) |
119-7465-xx | TekVPI®外部電源(電源コードは含まれていません) |
TEK-USB-48 | GPIB-USB アダプタ |
ACD2000 | ソフト・キャリング・ケース、前面カバー |
200-5045-xx | 前面保護カバー |
HCTEK4321 | ハード・キャリング・ケース(ACD2000B 型が必要) |
RMD2000 | ラックマウント・キット(スライド・レールは含まれていません) |
※4 TPA-BNC 型変換アダプタが必要
※5 TekVPI 電源(部品番号:119-8726-xx)が必要(推奨電源ケーブル:161-A005-xx)。50Ω 終端が推奨されているプローブですが、1MΩ でも動作できるように オシロスコープが自動的に最適化します。
※6 オシロスコープの入力端において、50Ω のフィード・スルー・ターミネーションが必要です。
※7 TekVPI 電源(部品番号:119-8726-xx)が必要(推奨電源ケーブル:161-A005-xx)。50Ω 終端が推奨されているプローブですが、1MΩ でも動作できるようにオシロスコープが自動的に最適化します。
これらの情報を公式ページから見るにはコチラから。