測定器・計測器の基本となる原理を紹介 第二回「X線とは?」

現代の計測器において利用されている様々な記述を、一つ一つ詳しくご紹介していくシリーズ記事。

現代の計測機器の多くは旧来のアナログ式の計測機器に比べデジタル方式を採用したことで飛躍的にその精度が高くなっています。

しかし実はそこに応用されている技術は計測機器の種類や用途が変わっても、同じ技術が応用されていることもしばしばです。

このシリーズではそうした様々な計測機器に応用される、基本的な技術や仕組みについてできるだけ分かり易く、できるだけ詳しくご紹介していきます。

第二回目はちょっと怖いイメージもあるX線についてご紹介していきます。

X線とは?

X線は第一回でご紹介した赤外線とおなじく、電磁波の一種です。

そのスペクトルは赤外線の外側で且つガンマ線の内側に位置します。つまりX線と赤外線は親戚関係のような存在です。

もちろん、X線も人間の目では見ることのできない不可視光線です。

目に見えないことと、「X」という謎の記号、放射能などのイメージからちょっと怖い光線というイメージを抱かれる方も多いX線ですが、実は私たちの生活する地球上にもたくさん存在しています。

未知の光線=X線

X線の発見は1895年にオランダのレントゲンによる発見が最初です。

X線写真の事を「レントゲン」と呼ぶのはここが語源です。また、X線と呼んでいるのは実は一部の国と地域だけで、広くは「レントゲン線」と呼ばれています。

X線の語源となったのは1895年にレントゲンが発見したこの電磁波が、これまでに知られていなかった未知のものであったために、未知=Xとして表現したことから「X線」と呼ばれることになりました。

X線のスペクトルは?

先ほどのお話した通り、X線は赤外線などと同じ電磁波の一部です。

そのスペクトル(他の電磁波との相対関係)は、赤外線の外側で且つガンマ線の内側に位置します。

波長は0.01~100オングストロームと言われていますが、ガンマ線や赤外線との境界域で重複している部分もあり、明確ではありません。

X線の特徴は?

X線は赤外線の親戚のようなものと言いましたが、X線の持っている特徴は赤外線のそれとは大きく異なります。

X線が医療や様々な分野で使用されるための特徴についてご紹介していきます。

優れた透過力

X線は赤外線以上に物体を透過する力に優れています。

また、同じX線でも波長が短い方がその力は大きくなる傾向があります。

X線の場合はその透過力を硬度によって表現します。透過力の高いX線は「硬い」と表し、透過力の低いX線は「柔らかい」と表現されます。

これは実際に電磁波に硬度があるわけではなく、その特性を表す上での象徴的な表現として用いられています。

蛍光物質を光らせる

X線はエネルギーの大きな光子からできています。

エネルギーの大きな光子は原子にぶつかると光電効果によって原子をイオン化する特徴があります。

これはレントゲン写真などにも応用されているX線の大きな特徴の一つです。

また、レントゲンがX線を発見するに至ったきっかけもこの特徴からでした。

光と同じような直進性がある

私たちの目に見える可視光線と同じようにX線には直進性があります。

直進性とは光が何かにぶつかったり、反射したりしない限りは基本的にまっすぐ進むという特徴です。

鏡などで反射する場合もその侵入角と放射角には明確な関係性が存在します。

また、特定の物質にぶつかって屈折する場合などは対象の物質ごとにその屈折や反射は特徴的なものとなっています。

この特徴を利用し、がんの発見や物質に含まれる含有成分の解析などが行われています。

X線の利用

様々な特徴を持つX線は私たちの生活の中でも多く利用されています。

ここではX線を利用した様々な機器を、X線の持つ特徴を交えながらご紹介していきます。

もっとも身近なX線「医療用レントゲン写真」

言わずと知れた医療用のレントゲン写真です。

レントゲン写真の撮影にはX線の透過力の強さと直進性を持つという特性に加え、X線が可視光線と同じように電磁波の一部であることが利用されています。

人体に照射されたX線は筋肉や皮膚などでは、多くがそのまま透過(通り抜けて)しまいます。反対に骨などでは通り抜ける量が少なくなります。

人体を通り抜けたX線は、特殊なフィルムにまるで子供のことに理科の実験で行った太陽写真のように映し出されます

PMI検査機

X線を使用した工業用の成分分析機器機です。

製品の詳細は下記のリンクを参照してください

PMI検査機:https://ekuippmagazine.com/?s=%EF%BC%B0%EF%BC%AD%EF%BC%A9

この検査機器に利用されているX線の特徴は、電磁波の持つ直進性です。

前述のとおり、X線は照査されると何かにぶつかるまでは基本まっすぐに進みます。

そして、特定の物質のぶつかるとその物質特有の屈折や反射を起こします。この屈折したり反射したりしたX線を解析することで、物質に含まれる様々な元素を特定することが可能なのです。

X線まとめ

X線はその使い方によっては人体をも破壊してしまう大変大きなエネルギーを秘めています。

しかし、その力は上手に利用すれば通常では観察したり測定したりすることのできない様様なものをつぶさに観察することも可能です。

X線は今後その利用範囲がさらに広がることがよそくされています。

ますます身近になるX線、正しく使っていきたいものですね。

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ライタープロフィール
シバ

広島県出身の41歳。現在は製造業で管理職の傍ら執筆活動を行っている。実は調理師出身という経歴の持ち主。得意分野は工業系の専門分野からアウトドアクッキングまで幅広く対応可能。

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