尾崎製作所の歴史はダイアルゲージの歴史!測るを支えるPEACOCKブランド

皆さんは尾崎製作所という会社をご存知でしょうか?では「PEACOCK」はどうでしょう?

製造の現場でお仕事をされているかたなら、尾崎製作所には聞き覚えは無くても「PEACOCK」という名前は一度や二度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

今回はあまり知られていない尾崎製作所のお話と、尾崎製作所のメインブランドである「PEACOCK」についてご紹介していきます。

まずは尾崎製作所の歴史について

尾崎製作所は1916年に東京都台東区で操業を開始した、街の小さな理化学機器の製造会社です。

その後、自動車のメーターを主力な製品に会社を大きくしていきます。その後、軍需用品の製造を機に会社は更に大きく製造します。そして昭和に入ってその後の尾崎製作所の方向性を決めることとなる「ダイヤルゲージ」を日本で初めて製造することに成功しました。

その後、ピックテスターやシックネスゲージなどのメカ式ダイヤルゲージを中心とした製品を数多く開発・販売しています。

そうした計測機器のトータルブランドとして称されるのが「PEACOCK」です。このPEACOCKの由来は正岡子規の「春風に尾を広げたる孔雀かな」にあるとされ、背核にはばたくブランドをとの思いが込められています。

現在は創業102年の日本を代表する、計測機器メーカーとして確固たる地位を気づいています。

PEACOCKブランドは世界標準へ

そんな尾崎製作所の制作するメカ式の計測機器は、その正確性と耐久性から世界中の製造の現場で指示されることとなります。

特に日本国内では計測機器としては最大手の「ミツトヨ」がありながら、ダイヤルゲージは「PEACOCK」と言われるほどに浸透しています。

冒頭、尾崎製作所は聞き覚えがなくとも「PEACOCK」は誰もが一度は見聞きしたことがあるのではとお話しした理由は、この点にあります。

また、世界中の他のメーカーが作ってこなかった専用計測機器を数多く開発・販売していることからその需要は国内だけでなく、海外でもメカ式ダイヤルゲージにおいては大きなシェアの獲得しています。

「PEACOCK」の試練、独占的であるが故の問題点

しかし、近年は多くの計測機器メーカーがこぞってダイヤルゲージを発売しています。これまで市場を独占していたメカ式ダイヤルゲージに代わり、もっとユーザーの使いやすさを追求したデジタル式のダイヤルゲージがそのシェアを広げています。

そうした動きの中で尾崎製作所は様々な課題に面しています。これまで独占的な市場であったために尾崎製作所に突き付けられている試練についてお話します。

同品質のデジタル式の台頭

尾崎製作者の制作するメカ式ダイヤルゲージは、構成している部品のすべてに非常に繊細な精度が求められます。その分、大量生産には向かないといったデメリットがあります。

また、これまでは国内でも高精度な部品加工を安価に請け負ってくれる下請けも多く存在し、尾崎製作所を下支えしていました。しかし、近年ではそうした卓越した技術を安価で提供できる下請け会社が大幅に減少し、部品単価の高騰を招いています。

そんな中、これまでダイヤルゲージの製造に力を入れていなかった各計測機器メーカーが、こぞってデジタル式のダイヤルゲージの販売を開始しました。メカ式と比較して安価に製造でき更に精度保障もしやすい、デジタル式ダイヤルゲージは、尾崎製作所最大の商敵です。

ニッチであるが故の苦悩

これまで尾崎製作所の主力として発売してきた「ダイヤルゲージ」などは、製造の現場ではなくてはならないものではあるものの、計測機器全般からすると多量の計測機器の一部、いわゆるニッチな製品と位置づけされます。

現在の製造の現場では、計測機器の細やかな管理が求められます。台帳を作成し購入の履歴や修理履歴・校正履歴などを管理する必要があります。これまではISOを取得している一部企業に限られていたこれらの管理が、近年では大手の需要家主導で町の小規模工場にまで求められる傾向にあります。

そうした管理体制の下では、校正や修理といった履歴管理の際に製造メーカーが違うということは大変な管理コストのアップを招いてしまいます。

これまでは「ダイヤルゲージ=尾崎」との認識で買い替えの際の買い替えも少ない状況でした、しかし多くのメーカーがダイヤルゲージを半場している現在では、買い替えや新規購入の際にも尾崎製作所製以外の製品が購入対象てして扱われることとなり、その結果ユーザーからの支持が間接的に減少しています。

尾崎製作所の新たな取り組みと今後の野望

そんな苦境に立たされている尾崎製作所ですが、一昨年に迎えた創業100周年のに際しこんなコメントを発表しています。

「お客様に喜ばれる製品を提供し、ピーコックファンに応えよう」

この宣言には「目先の新しさを求めず、真に必要とされるものを必要としてくれる人へ」との思いが込められています。

ニッチな製品で、世界有数の企業に上り詰めた尾崎製作所。創業100年を超えて、更なる飛躍に期待が集まっています。

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シバ

広島県出身の41歳。現在は製造業で管理職の傍ら執筆活動を行っている。実は調理師出身という経歴の持ち主。得意分野は工業系の専門分野からアウトドアクッキングまで幅広く対応可能。

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