製造業を支える製造業!歴史ある油脂メーカー「日油株式会社」

製造業を支える製造業!歴史ある油脂メーカー「日油株式会社」

製造業と一口に言っても、コンシューマー向けに作っている製品だけでなく、製造業のために作っている製品もあります。原材料メーカーと言いますが、実は日本は屈指の原材料メーカー大国なんです!

原材料メーカーを覗いてみよう

みなさんが普段目にしている製品は、製造業では「完成品」と言われます。様々な工程を経て、いろんな形でお客様の手元に届いているのです。
自動車・電気製品・家庭用品など、電気が通っている・ないに関わらず、完成品になるまでには様々な材料を加工して形作られているのです。
材料というと、金属材料・プラスチック・接着剤・繊維など…が思いつくでしょうか。食品や化粧品に裾野を広げるともっと多くの原材料がありますね。
今回ご紹介する”日油株式会社”は、あなたの周りにも必ず使われている原材料メーカーです。

日油の歴史

日油 歴史 イメージ

日油の歴史は1910年代の三つの企業にルーツを持ちます。
1つ目は、「日本リーバ・ブラザーズ社(兵庫県尼崎市)」です。当時日本近海で取れる豊富な魚、満州から入ってくる大量の大豆に目をつけ、イギリスから精製設備を持ち込み、日本で油脂産業を始めました。石鹸・グリセリン・硬化油を作っていました。
2つ目は「鈴木商店王子製油所(東京都)」です。後に日本一の総合商社となった「鈴木商店」が始めた油脂硬化工業でした。
3つ目は、「帝国火薬工業(愛知県武豊町)」です。その名の通り、火薬を製造するために設立されました。国鉄武豊駅から工場まで専用線が轢かれるぐらい製造が盛んに行われ、日本の軍需産業を支えてきた工場です。
これらの企業が合併し、1937年に第一次日本油脂株式会社として発足しました。
その後1945年に、日本鉱業の科学部門を譲渡され社名を「日産化学工業」に改めます。しかしながら、1949年の企業再建整備法によって、「油脂」「塗料」「火薬」「溶接」これらの部門を継承し「第2次日本油脂」として発足しました。
この「第2次日本油脂」はその後塗料および溶接部門を他社に売却、そして2007年に改名し「日油株式会社」となりました。

日油の主な製品

身近なものを中心に、主な製品をご紹介いたします。

油化事業

油化事業 化粧品 原材料 イメージ

油化事業が扱っている代表製品はズバリ「化粧品の原材料」です。油化と言ってもピンときませんが「ステアリン酸」「オレイン酸」といった植物由来の成分や保湿剤の「スクワラン」なども取り扱っています。
また、食品添加物である「乳化剤」や洗濯柔軟剤のふっくらの元である「脂肪族アミン」などの製造も行なっています。

食品事業

食品事業 加工油脂 イメージ

食品事業が扱っている代表製品はズバリ「マーガリン」「ショートニング」などの加工油脂です。主に、食品メーカー向けに作られています。パンやケーキの食感や風味を決める油脂類には多くのバリエーションが用意されています。

化薬事業

化薬事業 火薬 燃料 イメージ

化薬事業では火薬を扱っています。
一つ目は「宇宙ロケット用固体燃料」です。その名の通り、ロケットを飛ばすための燃料を開発・製造しています。国産ロケットには日油の燃料が使われています。
二つ目は、自動車のエアバック向けの火薬です。事故時に瞬時に膨らまなければならないエアバッグは、火薬の力で膨らませています。
火薬は身近にないと思いがちですが、案外目の前にあったりするんですね。

ディスプレイ材料

ディスプレイ 映り込み防止 耐指紋性 フィルム イメージ

2013年に発足したディスプレイ材料事業部では、油脂加工で培った技術力をもってディスプレイの原材料を製造しています。主な製品は、写り込み防止フィルム・耐指紋性フィルムです。

ブロック化カルボン酸技術

エポキシ 基剤と硬化剤 イメージ

日油を語る上で外せない固有技術が「ブロック化カルボン酸技術」です。
詳細に説明するとかなりマニアックな話になってしまいます。簡単に説明すると、樹脂材料の一つであるエポキシ樹脂は2液(基剤と硬化剤)を混ぜて硬化します。混ぜているうちに常温でも反応が進んでしまい、どんどん硬化してしまうためハンドリング性が悪いのです。「ブロック化カルボン酸技術」つまり硬化剤に「ブロック化カルボン酸」を用いることで、常温で反応が進まずに安定した状態になります。加熱することで反応が進み硬化するようになります。
この技術を使って、前述したディスプレイ材料や各種接着剤の材料として使われています。

まとめ

原材料メーカーの一つとして日油株式会社を取り上げました。日油がいかに身近な材料を作っているかが分かりますね。
私も昔取引させていただいた時には、某有名食品メーカーの材料を作っていると紹介頂きました。工業製品の取引であるはずなのに、聞き慣れた食品名を聞いて驚いた記憶があります。
本稿でもっとも印象的だったのは(多くの製造業もそうなのですが)戦時中は軍需で栄えていたという点です。日油も戦時中は爆弾に火薬を詰めていたそうですよ。その名残である愛知県武豊町の日本油脂専用線跡地は今も架線が残っているそうです。歴史と盛衰を感じますね。
終戦記念日・お盆も近いことですし、夏休みの宿題には軍需と製造業との関係…なんてのもいいかなぁと思いました。

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