足のサイズを測定して靴を買うと健康な人が増える

足のサイズを測定して靴を買うと健康な人が増える

「買った靴のデザインは気に入っているけど、足にフィットしないから履く気になれない」
そのような靴は、誰でも一足は持っているのではないでしょうか。
しかし少し先の将来では、このような悩みはなくなるかもしれません。
なぜなら足のサイズをこれまで以上に正確に測定してから靴を買うことになるので、「靴が足に合わない」という現象が発生しないからです。
そして足をそこまで測定できるようになると、人々の健康も増進するそうです。
どういうことでしょうか。

アディダスの取り組み

アディダスの取り組み

「靴が合わない」事態は、靴が激しい動きにさらされるスポーツのときに、より深刻になります。そのためプロのトップアスリート向けのシューズは、メーカー各社が職人技と最新テクノロジーを駆使して「完璧な靴」をつくっています。
しかし一般のアスリート向けのシューズにそこまでのコスをかけることはできません。
そこでドイツのスポーツ用品大手のアディダスは、最先端技術を使って顧客ごとにシューズをカスタマイズする「スピードファクトリー」という工場を、ドイツとアメリカに設置しました。
そして2018年9月、日本にもスピードファクトリーが導入されました。
スピードファクトリーに置かれるマシンは次のとおりです。

  • 体型測定機器
  • 足の動きを把握するシミュレーション設備
  • 3Dプリンター
  • コンピュータ編み機
  • ロボットカッティングマシン

これらのマシンを使うことで足の形を正確に測定でき、その足の形にフィットするシューズの形を割り出すことができ、そのシューズを自動で製造することができるわけです。
アディダスではこれまで、新しいタイプのシューズの企画から販売まで約18カ月かかっていましたが、スピードファクトリーを使えば数日間でオーダーメード・シューズが完成するといいます。

10秒で足を測定するフリックフィット

足を測定

(著作権者:DmitryKo、ライセンス:CC0 1.0 出典元:リンク

「靴販売に革命を起こす」と意気込むのは、日本の3Dテクノロジー企業の株式会社フリックフィットです。
同社が開発したのは、足のサイズを10秒で測定する3Dスキャナです。
同社は3D機器のメーカーですが、ビジネスモデルとしては「3Dスキャナで靴の売り方を変えて、顧客満足度を上げ、靴売り場のコストを下げる」という構想を描いています。
足形3Dスキャナを使うと、靴の売り方がどのように変わるのでしょうか。
足形3Dスキャナの外観は「ひと抱えほどの枠」です。枠に4つのセンサーがついていて、枠のなかに足を置くと、枠の下に内蔵されているコンピュータが足の形を3Dデータ化します。
この3Dデータと、フリックフィットが保有している靴の寸法データと照合し、その足に最も近い靴を提案するのです。
フリックフィットはすでに靴1万足分の寸法データを入手しています。
そしてこの足形3Dスキャナは、客の好みの靴の形状や購入予算などを入力することで1万足の靴を絞り込める機能も備えています。
同社はこの技術を千葉大学と共同開発し、共同特許を出願しました

足だけでなく、体全体のサイズを測るとなぜ健康になるのか

健康

足の形を正確に測定することができれば、似た技術で体全体のサイズを測ることもできます。全身の形を3Dデータ化できれば下着や洋服、ときに鬘(かつら)をも完全オーダーメードにすることができます。
しかし全身3Dデータは、健康増進に大きく寄与するかもしれないのです。
名古屋工業大学と慶應義塾大学の研究者たちが立ち上げたベンチャー企業、スペースビジョンは、3本の「棒」で人の全身を3D計測する「3Dボディスキャナー」を開発しました。
この3Dボディスキャナーが「すごい」のは0.5秒で計測を終えてしまうことです。
人が動かず立っていられる時間はせいぜい0.5秒で、それ以上時間がかかってしまうと人が動いてしまい正確な3Dデータが取れないのです。
足の形だけでなく、全身の形を超正確に測定できると、健康促進や宇宙事業にも貢献できるようになります。どういうことでしょうか。

生活習慣病の多くは肥満が原因で発症しますが、肥満なら体重計で測定できます。
しかし背骨が曲がる脊椎湾曲症などの病気は、悪化すると体の形を変えてしまいます。そこで3Dボディスキャナーを使えば、例えば半年間でどれくらい背骨が曲がったか、といったこともわかります。
また宇宙飛行士は無重力空間にいるので体重を計測することはできません。
体重は重要な健康指針なので、体重が測れないことは健康管理上「大きな武器を失う」ことにほかなりません。
そこで3Dボディスキャナーを使えば、形の変化で肥満や筋量の低下などが推測することができます。例えば、体重が変わらなくても悪玉コレステロールが増えて健康リスクが高まってしまうことがあります。
体重に変化がなくても、腹回りが大きくなったら内臓脂肪が増えていることが推測できます。
全身の形は、健康状態を推測するときの重要な情報になり得るのです。
つまり3Dボディスキャナーが算出する3Dデータは、重要な健康情報になるのです。

まとめ~外形は中身を反映する

人間の外形は、ロボットのプラモデルのような「外側の形だけがあって内側の中身がない」構造ではありません。
人間の外形は、中身の「骨や筋肉や肉や脂肪や血液などの形や量」によって決まります。
人間の中身は「ぎゅうぎゅう詰め」だからです。
したがって、人間の形を正確に測定することで人間の中身がわかったとしても不思議ではないのかもしれません。

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ライター紹介
ライタープロフィール
アサオカミツヒサ

フリーライター、ライティング事務所office Howardsend代表。北海道大学法学部を卒業後、鉄鋼メーカー、マスコミ、病院広報などを経て2017年独立。取材した分野は、地方政治、地方経済、過疎化、ワーキングプアなど。現在の執筆領域はIoT、AI、産業一般、人事制度、金融、最新抗がん剤、生活習慣病治療など。趣味はクルマとバイクと登山。北海道釧路市在住。

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